顎-舌骨-肩甲骨

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顎-舌骨-肩甲骨 平衡システム

重力平衡系でとても大切なのは三半規管や足・骨盤・顎などの運動器からのフィードバックになります。我々理学療法士がバランス評価としてリーチングや片足立ちなどを推奨していますが、これも平衡機能をみていることになります。片足バランスといえば、体幹などが重要視されますがなかなかバランスをとるのが難しい印象です。ところがためしてみると頸部~肩甲骨~顎を調整するとバランス能力が格段に上がるのです。むしろ足腰をアプローチするよりも反応がいいのです。これは驚きですね。どうみても地面に接しているのは足なのでそこの調整が必要なはずですが、上位を調整することでバランスが上がるというのは、人間の重力平衡系を司っている運動器は、中枢に近い上位において大きく関与していることが改めて感じられました。顎の調整や噛み合わせにて身体機能が挙がるということはスポーツの分野でも言われていることですが、改めてその威力を実感する次第です。
 顎と舌骨と肩甲骨は身体の中でも不安定な器官です。肩甲骨は鎖骨にかろうじてつながっているという感じですし、顎は下顎骨がブランコのようにぶら下がっている状態、そして究極は舌骨です。舌骨に至っては全くどこにも関節も骨のつながりもなく、まさに空中ブランコのうようです。この三つの部位がしっかりとつながりがあるというところが不思議なのです。特に舌骨と肩甲骨をつなぐ肩甲舌骨筋にいたっては、本当に細くほとんど注目されていない筋肉になります。なにゆえ肩甲骨と舌骨をつなぐ筋肉があるのか?長らく不思議というよりその役割さえも考えなかった筋肉です。しかしこの肩甲舌骨筋のアプローチをすると本当に肩コリも改善し、顎の動きも良くなります。またその作用の最も重要なところは重力平衡系として身体全体のバランスに関与しているということです。足腰はそのままでも、この顎ー舌骨ー肩甲骨の連鎖を調整することで身体の平衡バランスが改善するのです。つまり平衡バランスが良くなることによる身体効果が結果として表れるのです。よってバランスがよくなる、姿勢制御が良くなる、姿勢が良くなる、正中重力線が整うことによる効果はどこということなく全身に影響を与えるのです。これが噛み合わせなどで副次的にあらゆる不定愁訴を改善するもとになっているのです。理学療法ですと部分の問題に対して痛みや運動制限の改善がみられますが、重力平衡系に対するアプローチによる効果の発現については注目されていません。あくまでフィジカルなバランス訓練はありますが、それは訓練であって機能的な改善という治療としてではないのです。
 顎と舌骨ー肩甲骨のバランスが整うとまずゆらゆらとぶらんこのように肩甲骨を左右に揺らせます。写真がそれです。すると抗重力位においてもその自由度の高い肩甲骨システムが姿勢制御に効果的に働きバランサーとして働くのです。つまり顎と肩甲骨と舌骨は絶妙に身体の重力バランスをモニタリングしシーソーのように揺らめく役割を果たしているのです。そのためには肩甲骨のstabilityや可動性は必要なのですが、重要な役割はゆらゆらとした自由度にあるのです。
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