運動連鎖道場in南魚沼

運動連鎖道場in南魚沼レポート
胸郭と呼吸の運動連鎖アプローチ

 4月16日土曜日、名取市でのボランティア活動からその足で、仙台から東北道そして磐越道を通って新潟に入り南下して南魚沼に入りました。途中、磐越道ではあちこちで道路の隆起があり油断できない運転が続きます。しかし、特に渋滞もなく新潟に入ることができましたが、関越道に入ってから急にスコールのような大雨に見舞われました。季節外れというか風も強く車が少し振られました。同乗していた中村君を実家のある長岡で降ろしていざ魚沼に向かいました。
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魚沼に到着して驚いたのは雪景色だったということです。関東でも仙台でも春めいていたため、1mあまりの高さの雪が残っているのにはびっくりしました。また寒さも違います。16日の夜には余震がありましたが、震源地が新潟県中部でまさに現地でした。ここまで地震が追ってきたかと思ってしまいました。今回の地震では東北のみならず新潟や茨城そして千葉の被害も決して小さくはなく、東北に比べたらということで声を小さくしているところがあります。震災の復興支援はより身近なところでも必要とされている可能性があります。

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会場になっている会館の一室もやはり冬のように冷えていました。長野や近隣から来た参加者は既に春用の出で立ちでしたので、少しびっくりです。さて胸郭ですが、体幹における一つのパーツということで主にstabilityというより柔軟性が求められます。体幹のstabilityとは言いますが胸郭のstabilityとはあまりいいません。よって体幹のstabilityとは腰部を指すことになります。この胸郭は呼吸機能としても重要な役割を担っていることは誰もが知っていることであり、運動機能と呼吸機能の関係性および両面を見ていく必要があります。呼吸リハビリにて胸郭の柔軟性を重要視したアプローチが体幹の機能としても通用するのか?同じ胸郭をみていて機能的に改善するということは何かしらのメリットがお互いにあるはずです。bodyworkなどをしていると、呼吸の重要性が本当によくわかります。呼吸の広がりが動きの広がりにつながってくる。そして呼吸と運動との調和こそがパフォーマンスには欠かせないということがわかってきます。よくスポーツなどでリズムがいいとか、流れがきているといわれますが、これはまさに呼吸と動きとの調和によって成せる技なのです。ではどうやって呼吸機能としての胸郭を動きに結び付けるか?それが理学療法士に課せられたテーマです。
 呼吸リハビリにおいて代償的な呼吸とされているものに、肩甲骨が上がり下がりするいわゆる呼吸補助筋が過剰に使った動態があります。頸部の筋肉が緊張し、吸気が優位になり結果的に呼気が障害されてしまいます。肩甲骨が挙上位となり胸郭や脊柱の柔軟性が低下がみられます。肩甲骨の挙上まずは、この動態を抑制する必要があるのです。写真は立位と座位にて僧帽筋の緊張を評価しているところです。一般的には座位のほうが立位より僧帽筋の緊張が高くなります。座位になると重心が上半身重心に近くなり、僧帽筋の緊張につながるのです。
 しかしながら実際には立位のほうが緊張が高くなることも珍しくありません。つまり立位そのものが何かしら問題を抱えているということになります。このように評価していくと、座位や立位のテクニックが不可欠であることがわかります。単に座れるとか立てるではなく、機能的に立つとは座るとは何か?という問いに対して簡単にできるチェックは僧帽筋の緊張が高くならない、つまり肩甲骨が挙上しない座位や立位の方法を獲得することが大切なのです。
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 座位にて僧帽筋が緊張しない座り方とは?それはいわゆる丹田に重心をできるだけ留めるよう意識することです。そしてそのための身体操作を学ぶことです。

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また僧帽筋の緊張は徒手的にも検査できます。片方の肩を下制方向に押し下げる適度な筋緊張を有している側は伸張性が感じられます。しかし緊張している側は全く下がらないという現象がみられます。
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セルフでコントロールするには自ら肩に手を当てて緊張をモニタリングしながら座位と立位を繰り返します。結構難しいですが、何回か繰り返すうちにコントロールできるようになってきます。身体操作のなかで足圧や重心そして身体のどこにどのように意識していくかがわかってきます。
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どうしても僧帽筋の緊張が取れないときは、肩甲挙筋を促通します。肩コリの原因は肩甲挙筋にあるといわれることがありますが、ある意味正しくてしかしながら解釈は間違っているように思います。つまり肩甲挙筋の緊張が高くて肩コリになっているのではなく、肩甲挙筋の働きが悪いから、つまり廃用になっているから僧帽筋がの緊張が高くなるのです。よって肩甲挙筋を緩めようとするのではなく促通することが大切なのです。促通するといっても重りを持ってシュラッグのような筋トレをやれといっているのではありません。そんなことをすると僧帽筋の緊張が高まり余計に肩コリになってしまいます。また僧帽筋がをいくら解しても肩コリは解消しないことも分かっています。つまり僧帽筋がの緊張は必然性があってのことだということです。その必然性をいくら解しても元に戻ることは明らかです。原因は他にあるのです。肩甲骨の挙上のための深層筋として肩甲挙筋が、そして浅層には僧帽筋があるのです。インナーが働かなければアウターは緊張が高くなりますし、その逆も真なりです。インナーをは足らせるための方法としてはMAXの3割ぐらいの筋力発揮にて出力させると効果的です。太極拳のようにゆっくりと関節運動を自重にて行うとインナーが促通されるのです。
 また自動運動連においても、可動範囲の初動と終動はアウターが効きやすいという特徴があります。よって可動域の中間域を他動的に誘導し保持させるというテクニックを用います。自動運動はコンセントリックとエクセントリックの運動のせめぎ合いで成り立っているので普段意識できないインナーではなくアウターが効きやすいのです。まずは僧帽筋の緊張を正常化させることが呼吸機能を改善し、胸郭の柔軟性と機能性を回復させるために必要な措置なのです。
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