現地活動報告

Category: 東日本大震災
宮城県名取市避難所活動報告Ⅱ
急性期の廃用症候群に対するアプローチ

 4月15日金曜日、3月末に引き続き名取市にある舘腰小学校にてボランティア活動をさせていただきました。前回に引き続きおもに理学療法を提供してきましたえ。今回はTACT8の中村尚人さんも帯同していただきました。中村尚人さんは、前日の14日から現地に入り、おもに名取一中という同じく閖上地区の住民が入っている避難所にて活動です。既に多くのボランティアが現地に入っており、二週間前とは大きく変わっていました。身体機能に関わるものを挙げるだけでも、太極拳、ヨガ、チアリーダーのストレッチ指導、マッサージ、整体、足浴、リフレクソロジーなどなど、それは多くの治療家や運動指導者、ボディーワーカーが入っています。今時分にできること・・・そのキーワードからすると得意な分野を持つ人たちは入るきっかけは作りやすいと思われます。
 まだライフラインそのものが開通せず、孤立化している場所があるとの報告も受けますが、日々高速道路、物資、エネルギーなど多くの問題が解決しつつあり急速にその輪は広がっています。名取市は早期からライフラインや物資には問題無く、一夜はく復興に向けての動きが加速してる地区といえます。それだけでに生きているだけで満足という段階から生活再建に向けての移行期をみることができます。学校は二十日過ぎからの開校だそうですが、働ける若い人は仕事や生活に向けての債権に奔走しています。日中はおもに高齢者が中心に避難所にいます。
 被災より一カ月がすぎて、廃用症候群はさらに進んでいるように感じます。急にくるものではないのでじわじわですが、まず大腿四頭筋の緊張が低下しているのです。怪我をしたとか手術をして痩せているのではなく、明らかに廃用です。生活不活性病などという新しい概念もでていますが、心身ともに活動が低下するという点では、廃用症候群よりもさらに大きな概念を含んだ定義が含まれます。
3月に避難所に伺った時には大腿四頭筋の筋緊張の低下は感じていたのですが、今回はさらみ多くの人たちに大腿四頭筋の不活性が印象的でした。震災より一カ月、避難所生活という普段の生活とは違う咸鏡になって急激に運動量が減少しているのです。私がみた利用者さんもクリーニングの仕事をされていたとのことでしたが、津波で被害をうけて再開できない状況だということでしたえ。「仕事がないのは張り合いがないね」つまりクリーニングは自分のペースで休む時は休んで仕事をするときはして、近所の人たちとも話をしたりと自然とコミュニティーができていたとのことでした。ツイッターなどをみていると震災後に避難所生活で最初の1-2週間で体重が2キロ減少したが、その後物資が充足してくると2-3キロ増えてしまったという例もあるようです。糖尿病の人であれば体重減少で血糖値がコントロールできていたが、その後の増加で不安定になってしまったとの報告もあります。生活の中でできていた役割によって得られていた活動を、改めて避難所にて習慣化させるい必要があるのです。
 急性期の廃用症候群は一過性に大腿四頭筋の筋緊張は低下するものの、isometricの大腿四頭筋のsettingを行うだけで直ぐに筋緊張は回復します。すると歩くのが楽になったり直立姿勢が伸びたりと実感することができるのです。OAなどにQuad settingといえば当たり前すぎて形骸化していますが、こんなに効果があるものなんだと改めて実感した次第です。
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モデル:TACT8の中村尚人君。長座位での大腿四頭筋のsetting。長座位にて後ろに手を支える姿勢にて、腰椎の伸展も入れながらsettingをします。腰椎の伸展はマッケンジー効果もあり、さらには呼吸機能を高めることもできます。血圧のことも考えると一般的には呼気に伴いsettingですが、胸郭の拡張性も加えてエクササイズを行うならば吸気にて体幹の伸展および胸郭の拡張を促しながら全体的に身体を伸長します。写真では足関節背屈ですが伸長時に底屈させるとさらに伸びる感じがでます。息んで身体を屈めながら力を入れるのはリスクが高くなりますが、伸長しながら、つまり身体の容積を増やしながら呼吸を止めないでsettingするのは、開放的な心理的効果も含まれます。
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