背伸び~伸展の効果~

背伸び~伸展の効果~

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 背伸びの科学的に証明されたダイエットという触れ込みにて巷に広まっています。脊柱起立筋には褐色脂肪細胞という善玉脂肪細胞が多くあるようでこの細胞を刺激すると基礎代謝は上がりダイエット効果があがるという機序になります。実際に書かれている理論はこれだけで、あとは背伸びの方法をいくつかのパターンで書いてるのみですが、この本のいいところはいわゆる方法論にとどまらず、生活の中でどのような中で実践できるかという事例を多く提示し、栄養や自己管理のチェックシートなども付録されています。つまりライフワークの提言という点で他のダイエット本とは違う点ですね。方法論がそれほど多くはないからこそプラスアルファの内容が盛り込まれたといえます。理学療法においても方法論の羅列よりもライフワークの提言つまりライフワークアドバイザーとしてのスタンスが望まれるところです。あくまで医者ではなく身体機能を司る専門家であるという立場を明確に自覚するべきでしょう。
 
 最近ちまたで~ダイエットという見出しの本が乱立しています。巻くだけダイエットが170万部の大ヒットに端を発し、本屋さんに行くと同じような見出しが山ほどみられます。背伸びダイエットというなんてことはないこの方法を耳にしたときは、本当に何でも着眼点ひとつだな~と感じてしまいました。背伸びは確かに現代で足りない動作の一つだと思われます。パソコンに代表されるデスクワークが主な仕事となった現代において伸びるということは意外にも少ないものです。伸びるとは山に行って気持ちよくて伸びるなど感情もセットとなっているわけで、そういった意味で伸びたくなる気持ちのセッティングが不可欠となってきます。しかしながらこの現代、下向きに歩いているような世の中の風潮が蔓延しており上向きに気持ちも身体もなることができないというのが社会の流れです。よって手軽に伸びるという動作は感情を解放するという意味においてはとても意義深いものなのです。
 動きが感情に与える影響というのは多々考えられます。ジャイロキネシスでスパイラルやアーチ、カールを繰り返すことで情動的にとてもいい影響を与えてくれます。不思議なもので流れるような螺旋の動きを繰り返すことで普段のびていない部分が伸びる、まるで感情のほつれを解き放ってくれるかのようです。背伸びはbodyworkでいえばaxial elongationでありOppositeな動作になります。bodyworkは大元がヨガだとしたら、その経典であるヨガからある要素を取り出して各Bodyworkが現代風にアレンジされて登場しています。そのさらに一つの要素として伸びが取り上げられ現代の忙しい誰でもどこでもできる内容として紹介されているといえます。

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 リハビリの世界でも伸びといえばマッケンジーになります。伸展動作が経験的にだとは思われますが、相当昔より推奨され実践されて体系づけられています。ただ脊柱を伸展させているだけではないかと方法論そのものは単純ですが、腰痛に対して劇的な効果があるという事実があります。実際に文献を調べていくと痛みに対しては屈曲よりも伸展動作のほうが統計学的にも有意に高い効果を示しています。しかしながら意識としてそる動作というのは危ないという認識があります。腰痛がおきるとまずは前かがみになってかばうことから、伸ばすということは余計に痛くなるとという認識につながっているものと思われます。では何故に腰痛などどこでも怪我をすると前かがみになってしまうのでしょうか?危険な状況においてかならず頭を垂れてかがむ姿勢をとる防御姿勢それが前かがみになります。つまり腰にとって脊柱にとってという基準ではなくて、あくまで生命の危機に対してどのような対処方法をするかということが前提にあるのかもしれません。椎間板の内圧を考慮すると明らかに屈曲は負担を増大させます。ぎっくり腰など要因は様々ですが、もし伸展動作にて腰痛が良くなるのであれば腰痛患者は何故に前かがみになってかばっているのでしょうか?脊柱管狭窄症の患者においては確かに伸展はタブーとなっていますし実際に反るとしびれがでてしまうことを考えると屈曲姿勢は理にかなっています。しかしながら椎間板性の腰痛に関しては間違いなく伸展が効果的です。総じてどの種類の痛みに対してという判断は自分ではできないことを考えると、まずは屈曲姿勢にてかばうということになるのでしょう。また生活習慣を考えるとほとんどが屈曲姿勢にて弊害がおきるわけで、確かにバランスを取る意味にて伸展が不可欠といえます。人間が二足直立歩行になるうえで頸椎と腰椎の前彎ができたことを考えると屈曲姿勢はそのできた前彎を消失させる動作といえます。

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宗形テクニックにて身体のずれを調整した後に屈曲動作を避けるように指導するのも、理にかなっているものと考えられます。実際に屈曲しないで生活をできるのか?といわれると屈曲動作のない日常生活動作はほとんどなくこの屈曲なくしては成り立たないともいえます。しかしながらこの二足直立歩行において手がフリーになったことでどうしても前かがみの動作が多くなってしまい、それが直立とは拮抗した弊害を招いているといえます。二足直立に不可欠なS字カーブと文明に必要な手の自由度が伸展屈曲という拮抗した働きを生体に及ぼすことで弊害がおきるという皮肉を生んでいます。

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 今週のTARZANの特集が体幹でしたが、最近コアトレーニングに新たな潮流があるという。ブレースという方法でカナダのスチュアート・マギルというスポーツ医学者が提唱している方法らしい。端的にいえばコアートレ時は常にインナーを100%の力で収縮させることを目的としますが、実際のプレーでは抜いたり入れたりが必要になってきます。ということは、より実践的な体幹の使い方を行うための入口ともいえるコンセプトになります。コアーの切り替え、そしてブレースではさらにS字カーブを保持した状態を維持してプレーすることを推奨しており、四肢末端の負担を軽減させより安全に力を伝達することにつながるとしている。背骨を自然なポジションを維持した状態にて、ブレース系のトレーニングを行うことがトレーナーやPTのなかで人気を集めているという。ジャイロキネシスがまさに、最終的には背骨をより機能的に使いながらの呼吸と運動性を高めていく最適な方法だともいえますね。ブレースとは体幹の軸を安定させそしてその軸の力を最大限にパフォーマンスにつなげる方法です。

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 ざっと閲覧していきましたが、いわゆる伸展系の推奨につながら方法論が色は違うもののコンセプトとして入ってきていることがうかがえます。背骨をむやみに曲げるエクササイズは椎間板を痛めるだけという極端な言い分もでてくるかもしれませんが、いずれにせよ臨床にてスポーツ現場にて成功している一つのキーワードとなっています。運動連鎖アプローチ研究会で提唱している論理は、さらに進んで?軸と丹田とstabilityであり、つまり丹田ということが入ってくることで体幹の論理は完結してくることでしょう。
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