インソールの作成手順の試行錯誤

インソールの作成手順の試行錯誤
 理学療法において足底板を用いている施設はそれほど多くはないと思いますが、スポーツ選手や一般の患者さまにおいて足のコントロールが大切であることはいうまでもありません。
理学療法においては医師の理解があることがまず大切であることと、材料費や作成費をどうするか?といった問題も含めまだまだ課題は多いといえます。その中でクリニックなどでは比較的自由に足底板作製が容易に体制のなかに組み込まれているようです。私自身も以前よりスポーツ現場に出ていましたので、マイグラインダーを購入して現場に行っては作製をしていました。今回、開業を機に実業団のバレーボールチームについてみている関係上、インソール作成は不可欠な状況となっています。昔はいったいどのようなコンセプトで作製していたのかは忘れてしまいましたが、臨床においても自由に作製できる環境であったため、かなりの数を日常的に入れていました。しかし、今ほどいろんな知識や情報がなかったなかで上手く作れていたのかはわかりません。しかしながらあまりクレームもなかったことを考えると問題なく作れていたのかもしれません。よくあることですが、経験を積んでいろんな情報を知れば知るほど、かえって臨床成績に結びつかないことがあります。これはスポーツ選手でも毎年同じような成績を残せないことと無関係ではないように思います。技術の向上とは難しいものです。あまり物事を知らないほうが、施術に集中できるため良くなることがあります。知識や固定観念を患者にあてはめようと知らず知らずのうちに陥っているのかもしれません。
 相変わらず、前置きが長くなりましたが、8月まで務めていた病院では自由にインソールを作製できる環境ではありませんでした。また作製時間もかかりその後のフォローもなかなか大変だったことも理由としてあげられるかもしれません。そのためか、ここ8年間はインソールやテーピングを使わないでいかに機能を良くするかという制約のなかでの臨床の探究に向かわざるをえなかったことを良く覚えています。キーワードとしては感覚入力、運動学習、姿勢制御、徒手療法、運動療法にて身体の使い方を良くするとういことになります。その甲斐あってか、物理的な操作なくしてもある程度は改善することがわかってきます。無いものねだりをしても仕方ありません。むしろないからこそ工夫できるのかもしれません。環境を変えることの大切さはこういったところにあるのかもしれません。
 やはりここ数年で学んだことは認知運動療法でありボディーイメージということかもしれません。以前は変わったという反応にて良くなったと判断していました。物理的な操作による変化は永続的なものではありません。ましてやテーピングなどは、患者自身がセルフで行うには技術もコストも再現性にも問題があります。
 さて以下にインソールの効果機序を列記します。
①踏まず支え作用:足底と床面隙間を埋めることで基底面を拡大する。足底板の作用としては最も原始的?で最も利いている効果かもしれません。荷重を分散させるこのとは免荷と共通した効果が見込める可能性もある。
②矯正作用:いわずとしれた偏平足を治すといった、最もインソールで一般的に用いられている目的かもしれません。アライメントを直すことは時として生体に負担を強いることにもなりかねません。特に偏平足に過剰なアーチの挙上は豆ができる原因ともなります。あくまで後足部の矯正をベースとして前足部を規定するべきでしょう。calcaneus angleとL-H angleを測定し左右のアライメントを均等化することは、ほぼどのケースにも当てはまる方針と思われます。
③誘導作用:感覚入力といったレベルのアプローチになります。私の場合はEVA素材などの素材ではなく革張りのシートを使ってタッチするような感触を足底に与えます。筋腹にまで圧迫刺激が入る高さや素材であると①か②の作用へ移行してしまいます。
以上のことを念頭において、次に現在考えている手順を列記します。
①骨盤のアライメントおよび下肢のニュートラルをみて、その時のアーチの隙間を埋めるインソ ールを作製する
②後足部のアライメントを評価し、アライメントを補正および姿勢制御をチェックし、後足部をパットにて補正する。
③歩行をみて、さらに下肢のニュートラル肢位から足底の感覚入力刺激部位に革張り素材を 入れる。
このコンセプトだと矯正作用は極力省いているが、おそらく最も足底板によるリバウンドが少ないものと考えられる。ぜひ、私のコンセプトとして意見をください。
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