上村愛子4位

Category: トピックス
上村愛子4位入賞メダルならず

 先ほど日本時間13時すぐにモーグルの決勝が行われました。上村愛子選手は最終滑走の選手が滑るまで3位につけていましたが、最終滑走者が最高得点を叩き出し残念ながら4位となってしまいました。今シーズンは確かに浮き沈みが激しい調子が今一つだったこともありますが、あと一歩ということろで残念です。ここオリンピック4シーズンで7位、6位、5位、そして今回のバンクーバーで4位一つずつ順位を上げていますが、このスパンが4年ですからある意味偉業ともいえますし、女神がほほ笑むという点では過酷な結果といえます。
 滑走をライブでみていましたが、上位3人の選手特に上位2人のアメリカとカナダの選手との違いを感じました。素人目ですのでなんとでも言えますので申し訳ないのですが、その差を動きという観点から分析するのが専門の理学療法士としては論じなければなりません。
 特徴はランディングにあります。一回一回全体重を身体全体でうけるのは誰もが同じですが、それがガクンというイメージ、つまり頭が着地の衝撃で上下するようなイメージにみえました。つまり確かに体重は下方に徐々に干渉すべく重心を下していくのですが、完全にビルから飛び降りるだけならそのパフォーマンスでいいのですが、さらに連続した滑走につなげなければいけないモーグルにおいては減点になってしまいます。第一エアーそしてコブを滑って行く過程でそのダメージは積み重なっていきます。それが最終の第二エアーの着地の安定性につながってきます。
 エアーの段階でのもうひと伸びするような拮抗した動き、着地してさらに滑走に移行するときに、いかに早く着地の衝撃を残さずに移行できるかがポイントになっているようでした。たとえばエアーですがジャンプして重心はどんどん落ちていきます。しかし落ちているにも関わらず身体は上に伸びていくように感じる身体の動き、しかしながら重心は上がらないことが必須です。つまりもうひと伸びというのは背伸びをするように浮きあげるのではなく、エアーから滑走によりスムーズに早く入りながらも伸びタメのあるエアーをするということです。
 最終滑走のアメリカの選手の第一エアーからのランディングがものすごく印象的だったのですが、大半の選手は踵にのりすぎて、いわゆる尻もちのようなロスをしてしまうのですが、上半身と骨盤帯を見事に分離して骨盤の前方への移動のみで吸収して瞬間的に上半身を骨盤上にのせる動きがみれました。つまりこれは下方へのelongation(伸長)になります。吸収してさらに加速が同期しているのです。bodyworkでいうaxial elongationの天に向かってではなく地に向かってのelongationされているのです。イメージとしてはミツバチのような後ろに坐骨が伸びていくような動きです。そのためには骨盤の仙腸関節の呼吸に伴った開閉が不可欠です。つまり吸気にともない骨盤は開き、呼気に伴い閉じる動きです。エアーで吸気に伴い仙腸関節のoutflareを促し、下方への伸びを作ります。そして呼気にて着地しすぐに次のコブで吸気に切り替える。いわゆる呼吸と内在的な運動連鎖が不可欠となります。ブレーキをかけることにはたけている日本人、そしてフィギアにおいてはそれが着地のセンスとなっているのですが、さらにスピード前方に加速するために向いている西洋人の骨盤と両方の要素が組み合わさったそれぞれの持ち味がでるのがモーグル競技といえます。よって同じように滑っていても基本的には日本人と西洋人では違いがあるはずです。
 今回の上村選手は脊柱レベルでなく身体全体で衝撃を吸収するために後半に余力が残らなくなります。つまり攻めの滑りでなく衝撃を受ける滑りになっているのです。古武術などでドンドン倒れこむように加速する走るという技法が紹介されますが、瞬間的な変わり身であればまだしも加速してさらに持久力が必要とされる競技においては別のテクニックが必要なのです。
 おそらく納得というわけではないですが、現時点では奪いにいくというよりベストをつくして結果を待つという姿勢だったと思いますので、ある意味ベストはつくせたといってもいいのではないでしょうか。まずは上村愛子選手お疲れさまでした。

スポンサーサイト

コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0