パフォーマンステスト

パフォーマンステスト
前の記事の続編です。日本の整形理学療法の歴史について私見を述べさせていただきましたが、昭和大学藤ヶ丘リハビリテーションの流れは、リハビリテーションではなく理学療法です。動きから入り動きに終わる。動作分析を臨床に活かす。分析ではなく動きの変化によって痛みや可動性、パフォーマンス向上を目的とします。痛みに対して徒手療法がありますが、理学療法のみに与えられた業務独占ではありません。以前勤めていた整形外科のキャッチコピーには、『整形外科は関節の痛みをとる専門家です。』とありました。確かに外科的な治療、注射、投薬、どれもが医師の業務独占です。関節や筋の痛みに対して理学療法のほうが優れている理由はありません。対象としている痛みの種類が違うとはいえますが。なんとなく痛みが楽になりました!と言われ慣れていていつの間にか理学療法士は痛みを楽にする専門性があると自負している節があります。診察を受けても痛みが楽にならないという訴えを患者から聞くことが多いので、痛みをとる専門家として整形外科医がすぐにイメージできなかったこともあり、勤めていたクリニックに上がっているキャッチコピーに違和感を感じてしまったのでしょう。しかし私は鍼灸マッサージも持っているのですが、痛みに対しての速効性と切れ味、カイロプラクティックのスラストの切れ味を知っているが故に、理学療法士の専売特許でもなんでも無いことも知っています。海外では痛みに対してはチームを組んでアプローチすることを考えるとますます理学療法だけの専門性ではないことがわかります。しかし動きや連鎖、可逆性のある軟部組織における痛みのカテゴリーは理学療法の対象であるといえます。特に動きに対するアプローチは流石に理学療法の得意分野になります。長らく動きの改善が痛みに直結するようなツールを有していなかった理学療法において、インソールによって動きが改善し尚且つ痛みも軽減するという新しいコンテンツを手に入れたのです。これは他のどの分野の専門性にもない理学療法独自といっても過言ではありませんでした。ACLの理学療法も理論に裏付けされたアプローチが不可欠であり、これも理学療法士は我先にと飛び付きました。しかしながら、ACLも医学会の進歩により素材と手術の飛躍的進歩に伴いリハビリ期間が短縮され復帰が早くなりました。ましてや急性期病院ではすぐに退院でADLは自立しているので大したフォローもありません。リハビリテーションがFIMに乗ってくるようなADL障害患者に対する比重が大きくなってきています。ACL患者が回復期に来ることは無いでしょう。またACLの後療法が理学療法によって変わったことも無いのです。全て整形外科学会によって変わってきたのです。またリハビリテーションも手術がうまくいっていなければ、どうしようもありません。いつの時代でも自らの専門性を求めてきた歴史があります。作業療法がいい例で、ハンド、高次脳機能、精神、シーティング、生活支援用具、そして近年のリハビリテーションが生活に立脚したアクティビティーがいつの間にか専門性になっていました。一体何をする職業かという模索は理学療法以上だと思われます。その中でも精神は面白いと興味を持っている作業療法士は多いと聞きます。それは他の分野からの追随を許さない専門性だからでしょう。高次脳機能などはSTが急激に伸びて来て、作業療法と被ってくるとアイデンティティは揺らいできます。理学療法の研修会では、徒手療法がかなり多い傾向にあります。しかしながら、日本の理学療法のなかでメインに感じられません。これは専売特許に感じられないからです。理学療法=徒手療法にはなりません。理学療法=痛みでもありません。理学療法=動きのリハビリテーションとなるとかなりフィットしてきます。我々は何をする仕事か?何に向かって進んでいるのか?判らなくなったり、やっていることにふと疑問に感じたときは理学療法=?を使ってみてください。信じてやっていることそのものが、理学療法=の公式に当てはめた時にリハビリテーションの理念に沿わないが、人間の数あるシステムの一部分からだけしかスポットを当てていないかなどが明らかになります。
  さて話は戻りますが、日本の整形外科理学療法は昭和大学藤ヶ丘の流れが一つの支流ですが、私が20代にスポーツ現場一辺倒でやっていたときには昭和大学系のアプローチは全くリンクしてきませんでした。30代になってスポーツではなく、日本の整形外科理学療法は今何がトピックスなのかな?と思って改めて注目した経緯があります。スポーツリハビリと整形外科リハビリは別の流れが当時あったのです。現在は整形外科リハビリがスポーツリハビリにおいても主流になりつつあるようで、アプローチ=即変化を極めてきた歴史ともいえます。単刺激=反応を追い求める中では、長期的な治療効果やチャート的なプログラム、ステップアッププログラム、シークエンス、プログラム構成能力などを養う機会を失ってきました。特に体幹を考えたときにはその場で体前屈ができるなどはどうでもいいことであって、本当の意味での体幹がコア~として働くには一朝一夕にはいきません。コア~を考えたときに刺激=反応という図式は成り立たないのです。つまりボディーワークが世に出てきたときに、顕在化した理学療法のウィークポイントなのです。今や体幹が必要ない動きやパフォーマンスは皆無であり、逆にいえは体幹をコア~として働かせるための卓越したコンセプトがあればそれだけでスポーツ選手は集まるでしょう。選手自身が訓練室のなかでしか得られない反応とは違い、真のパフォーマンスアップに繋るからです。よって動きの変化という狭義のリハビリテーションではなく、広義の理念としてのリハビリテーションが不可欠なのです。
医療保険では刺激=反応でいいですが独立するとプラスαが必要になります。一朝一夕にいかないというと、筋力もそうです。柔軟性もそうです。即時性のない機能についてはおざなりになってしまった可能性があるのです。理学療法=筋力というとPTはおもむろに嫌な顔をしそうです。筋力となると患者の努力に寄るところが多分にあり、刺激=反応の快感に慣れてしまったセラピストにとって面白みがないのでしょう。つまり理学療法によって踊りの振付がすぐに覚えれるわけではないのです。すでに覚えている練習をしているパフォーマンスがやりやすくなるのです。筋力や柔軟性また協調性など、即時的には無理な機能をボディーワークは理学療法士の思考にマッチしたコンセプトといえるのです。パフォーマンステストもボディーワークのエクササイズを通して自然に提供しているのです。たボディーワークの経験が蓄積されつつある今こそタイムリーなテーマなのです。ヨガのアーサナやピラティスのエクササイズも理学療法士が解釈し直すことで単なるフィットネスね領域からメディカルへの展開が始まります。何よりインストラクターの人達がそれを望んでいますし、患者やクライアントのニーズなのです。8月22日からの六日間にわたるbodyworkのための解剖運動学研修会にて紹介していく予定です。まだ参加を募集していますのでどなたでもどうぞ。ではお楽しみに!
IMG_body.jpg
8月からの研修の会議をするアシスタントインストラクターのお二人

スポンサーサイト

コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0