カイロプラクティック勉強会報告

第二回 カイロプラクティック徒手医学東京勉強会報告

「PTのほとんど筋力を正確に検査することができない!!」
 12/6土曜日PM6時~9時まで大井町のキュリアンにて二回目のカイロプラクティック勉強会が開催されました。
第二回カイロ勉強会002
 講義をする鈴木明弘先生
 冒頭の文章のように、今回はアキヒロカイロプラクティックの鈴木明弘先生をお迎えしての勉強会です。参加者の大半の理学療法士の筋力評価のスキルがあまりにも低いことが判明した衝撃のsaturday nightでした。鈴木先生は開業されて15年のキャリアの持ち主であり、自由診療にて食ってきたそれだけに説得力が違います。今回のテーマは「筋肉の働きをどう見る(診る)か」です。筋力といえばPTもMMTで当たり前のように学んでいる基本スキルです。しかしながら臨床にでるとその筋力評価そのものが学生時代からさらなる進歩と遂げることはありません。筋力検査から読み取る情報があまりにも少なさすぎることも関係していると思われます。今回、PTが筋力をみるポジショニングから抵抗のかけ方、固定の仕方などなど、明らかにスキルの問題が浮き彫りになりました。昨今のMMTは0~5段階評価でスケールがあまりにもおおざっぱです。5でなければ4しかありません。3は抗重力下においてですので大半の人は3はあります。つまりあとは筋力が弱いに該当する人は4しか選択肢がないのです。実際筋力測定機器にて測定すれば、あまりにも幅がある筋力の大半をMMTでは4とするわけですので、その臨床的価値はほとんどありません。廃用性の低下であっても、スポーツ傷害後の低下であっても4であったり、麻痺がある場合はMMTは適応外ですし、末梢神経麻痺や手術後の低下など明らかな低下とわかるような場合は2や3になることもあるぐらいで、とりたてて筋力評価に力を注ごうという必然性が見当たらないのです。
以前は-や+表記がついてスケールがさらに細かく分けられていたことからも、それなりのスキルが必要でした。筋力検査もブレイクテストのように角度別にみたり、あらゆる収縮形態でみたりなどの探究によりさらなる飛躍を遂げることができます。
第二回カイロ勉強会005
大腰筋に対して抵抗をかけて検査する鈴木先生
 今回の話のなかでは、まず筋力弱化の種類につてい述べられました。最も問題となるのは「抑制による弱さ」です。仙腸関節機能障害などでもいわれているように、反射性の筋力低下が起きている場合です。つまり筋力ではなくて力が出せない状況におかれているという状態を理解する必要があります。いわゆる機能的な筋力低下です。廃用性や筋萎縮などの量的な問題はあきらかに筋力の問題ですが、機能的な低下は即時的に解決可能である場合があります。カイロプラクティックではAKという手技があります。アップライトキネシオロジーの略ですが、簡単にいうとあらゆる病態を筋力検査にて問題を明らかにしていくというものです。筋紡錘にはphasicとtonicな繊維があります。動的γや静的γと呼ばれる運動ニューロンが核袋繊維と核鎖繊維についており、各々の働きを筋力検査でみることができるというものです。筋力も瞬間的な初動への抵抗とさらに押し込んだ時の抵抗を二通りに分けてみることができます。最初の初動はどちらかというと筋力というよりtoneをみるようなイメージで、動的なγ1経路の評価になります。そして、さらに押し込んだときの筋力評価は静的なγ2経路の評価になります。γ1はストレッチの速度と長さに対応しており、下位運動ニューロンの問題を明らかにします。γ2は筋の長さに対応しており、上位運動ニューロンの問題を明らかにします。筋力評価において抵抗をかける際に、初動とさらに押し込んだ時の情報をとるべく実施するということは、それだけ検者に感受性の高さが必要となります。ポジショニング、代償、抵抗のタイミング、教示の出し方など集中して検査をする必要がでてきます。
被験者治療
被験者の左内転筋のspasm感に対して、仙腸関節の調整と大腰筋のカウンターストレインにて治療。その後さらに右の股関節の関節包の緩みと捩れに対して長軸への牽引刺激にて調整し右殿部の緊張の正常化を促し左内転筋の伸長時痛を改善。原因は開脚のストレッチなどのしすぎで右股関節が緩くなってしまっている可能性があり、過剰なストレッチは禁物との指導
 鈴木先生の臨床は機能障害の原因追究のロジックが鮮明であり、臨床データとしてデータ化してエビデンスとして蓄積していける思考過程があります。よくクリニカルリーズニングといいますが、これほどまでにリーズニングがはっきりと示された臨床はリハビリの世界でもほとんどみることができません。まるで理学療法のお手本のような手順と思考過程に、我々がいかに基本をおろそかにして、真新しい話題性のあるものやテクニカル的なものに走りがちであるかを問いかけているかのようでした。
 次回は1月17日土曜日、町田市の多摩境にて開催です。ふるってご参加ください。

スポンサーサイト

コメント:1

第2回カイロプラクティック勉強会

八幡
被検者として、今回お世話になりました。
鈴木先生の評価、治療、再評価・・・的確に原因を追求しながらのアプローチ姿勢は、臨床1年目の私に基本姿勢の大事さを教えてくれました。
治療を受けていて自分自身、身体の連動を感じる事が出来ました。
今回の、筋力検査の方法や見分け方は、早速臨床で実践しています。

そして、ストレッチ・・・これからは控え目に行います。 ありがとうございました!

コメントの投稿

トラックバック:1