インプリント

bodyworkにおける骨盤肢位




 ピラティスにおいて骨盤肢位はとても重要で、インプリント、ニュートラル、Cカーブと様々な表現があります。今までピラティスのピーク、BASI、ポールスター、ネバタ州立大学公認、などのインストラクターからレッスンをうけるなかで、そのイメージできる骨盤肢位に相違があることを感じてきました。あくまで個人的な私見ですので、その流派が全てそうだということではありません。インストラクターによっての個性もありますし、同じことを狙っていても受ける側のイメージも違います。結果的にいろんなバリエーションを感じることができたということです。
 インプリント(imprint:押す)とはリハビリでいうpelvic tiltのことをいい、つまりのところ骨盤を後傾して腰椎の前彎をフラットにするということです。ニュートラルは生理的な前彎の肢位ということになります。Cカーブは基本的にはインプリントと同じことなのですが、Cカーブの言葉のイメージもありよりお腹を凹ませる感じになります。
 だいたいは吸気をともないながら骨盤肢位が決まってくるのですが、ピークの夏井先生からは吸気時に腹部を頭側に引き上げるようなそして坐骨は遠くにという体幹になります。つまり腰椎を長軸上に長くのばすaxial elongationです。最もaxial elongationがイメージしやすい感じです。その時の腰部は必然的に少し床面から浮き前彎位となりますが、あまり腰部のカーブというよりは少し床面から結果的に浮いているという感覚です。よって能動的にカーブを意識するというよりはaxial elongationに付随して腰部の肢位が決まるといったほうがいいかもしれません。よって腰部を浮かすことを意識するとaxial elongationはかえってうまくできません。
 それよりも少し前彎が少ないイメージがポールスターのニュートラルです。ポールスターではニュートラルという表現を頻繁に使うように感じます。ニュートラルという言葉のイメージはリラックスした腹部というイメージになりますね。骨盤も腰部も全体的に均等なトーンを保持しつつエクササイズを行うということになります。
 そしてネバタ州立大学公認の二宮先生からはC-カーブという表現がよくでてきます。いわゆるインプリントですがCカーブですからお腹を凹ませるイメージにり、最も床面と腰部の隙間が少ないイメージになります。教本にも腰部に安全な肢位と解説されており、これはリハビリでも同感ということになります。このCカーブも腹部を凹ませ脚にむかってCを描くか、リハビリ的に腰部を押し付けるかで全然違ってくるのです。腹部を凹ませCを描くと自然と坐骨がやや浮くような感覚を覚え、腰部を押し付けるといわゆるpevic tiltになり、腹筋というよりは臀筋の働きが促されます。
 そしてBASIの川原さんの場合は恥骨とASISが平行な肢位という一般的な教本にも書いている肢位が基本になって、坐骨を床面に押し付けるようなイメージというキューイングが入ります。また腹横筋を促通する狙いもあり胸郭を横に広げるようにつまり押し付けるよな意識も入り、プラス坐骨を押し付けるということで、結果的に最も前彎が強くなるような感覚でした坐骨がベッドにめり込むようなイメージであり、axial elomgationの意識はあまり入りません。
 吸気も呼気も同じ骨盤肢位でなくてはいけないのかどうかは、私もはっきりとわかりませんが、あまり骨盤肢位にこだわりすぎると呼吸による変化に対応できずにstabilityではなくて固まってしまうかもしれません。
 おそらくどの方法も教本に載っており各々解説があるので、どの流派だからということではなく、使い分けるということだと思いますが、キューイングの仕方によってその流派によって特徴があるということは確かです。どこを強調するかということで身体は全く違ったものになります。各団体のインストラクーのできあがりの身体は微妙に違うように感じます。
 バレーボールをみていていても、同じ競技なのにチームによって身体つきが違います。もちろんプレースタイルに反映しています。目指すは同じところですが、メリットとデメリットそして適応があるはずです。我々医療関係者がbodyworkを取り入れる時に最も注意しなければいけないのが、このように教わったからということではなく、何故そうなのか?そしてこのクライアントにはどのような導入が適応なのかを見定めなければいけません。考えるよりも感じることを重要視する業界であるからこそ、この主観的な流れが容認されつつあるなかで客観的な知見をおざなりにして、主観的な感覚で全てを通してしまうと医療になりませんし、リハビリや医師には容認されないでしょう。
 どの流派でもその創始者の個性と感覚が色としてでてきます。それはあくまでその創始者がそうであったということであって、民族も違えば個別性もあるわけですので、患者が対象の場合は考えなければいけません。インストラクター目指して頑張っている自身は繰り返し練習をして習得していくという、いわゆる繰り返しの原理でトレーニングをしていって質よりも量で上達することができます。しかしながら患者レベルになると量よりも質です。できない動作の原因を解除してできるように、できればその瞬間に成功体験を得てなおかつ症状の軽減が自覚できるようにしなければ一般的な運動療法と何ら変わりはないことになってしまうのです。これを練習してできるようになればではなくて、そのエクササイズにて症状が改善することを体験させ、なおかつ維持のためにエクササイズを継続しましょうというのが理想だと思われます。
 bodyworkは老若男女、どのような患者さまにも応用はできます。しかしここで注意しなければいけないのは、今まででてきた各種治療方法のてん末をみていくと、いつのまにかすべての疾患に応用させようとして、若干の無理があったり失敗している例をよくみます。もともとのターゲットが何なのか、どの層のどのような症状のどのようなタイプの人たちを対象として創始されたものであるか、そしてどのような環境であればそのサービスを提供しやすいのかをまず念頭におき、そして使い分けできるようにしていきたいものです。今後さらに普及させていくために、ポールスターのリハビリコースを取得した中村クンが「In body」という研究会を立ち上げる予定です。みなさんと新たな日本のリハビリにあったbodyworkコンセプトの教本を作成していきましょう。
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生理的前弯

岡西
今晩は。いつもお世話になります。腰椎関連の運動療法では「腰椎の生理的前弯位を保持しましょう」みたいな文句をよく見聞きしますが、そもそも生理的前弯の定義って何ですか?なんか「便利な言葉」のような気がして、明確な定義がないように感じるのです。

山本尚司
生理的前彎の個別性の定義はありませんね。supineにて生理的前彎を保持しようとするならば腰部よりも臀部が後ろに位置しなければいけませんので、ベッドにめり込まなければ生理的にはなりません。生理的前彎ではなくて結果的に腹部をきかせるなどの狙いにて、床面より個々のさじ加減で腰部が浮いているというほうが自然でしょうね。

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