心身相関

心身相関

心身相関とは心の状態が身体に反映してしまうことをいいます。心が落ち込むと身体に変調を来す、というのも心身が密接に関係しあっているからです。現代のストレス社会に蔓延する心の問題もしかりです。ニートや閉じこもりもある意味心の問題かもしれません。さて、なぜこのような話をするかというと自分自身がそのような体験をするからです。齢40ともなると心身ともに落ち込むのを実感することがあります。団塊の世代といわれるいわゆる50~60代のおじ様方は「還暦を迎えると無理がきかなくなった」などと大よそわれわれからみたら無敵ともいえる発言をよく耳にする。ちょい悪オヤジ達の強さとギラギラ感はいったいどこから来るのでしょうね。高度成長期を上り調子でドンドン夢と希望に向かって働いて遊んでいった世代なのかもしれません。反面現代は男が女性化しているとも言われており、大人しく自己表現をあまりしない人が多くなっているのも事実である。丹精な顔立ちには逞しさや強さは感じられません。いい悪いではなくて、これが時代なのでしょう。さて、心身相関の話題をもってきたのは、開業独立して一年がたちようやくペースがつかめてきたところですが、心身のダメージは蓄積するもので知らず知らずのうちに無理がたたっているように感じます。。そうするとまず何がおこるかというと、気持ちの閾値が低くなります。ちょっとした喜怒哀楽の変化に心身が耐えられなくなります。活動性や意欲が低下し、朝が起きれなくなる・・・昼間仕事をして空いた時間や夜にガックリとダウンするという時間が生じます。チョイ鬱ということですかね~疲労のコントロールは休みを入れながらやってきたのですが、身体のバランスなどフィジカルな問題も関わってきます。そこはピラティスなどのBodyworkをしばらく行うと、インナーがきいてきてstabilityも高まり活動性も高まることを経験します。いわゆるハイな状態になるわけですね。ドンドン動ける感覚です。あーこれがバリバリと猛烈にポジティブシンキングで休まず好きなことを続けている人の感覚なんだな~ということがわかりました。特にスポーツインストラクター系の仕事をしている人は、どうみてもはつらつとしたオーラを出し続けないとクライアントが付きません。人前に立ち続けて常に見られる立場でオーラを出し続けることの大変さは、PTとしては理解できないものです。芸能界やテレビ関係で毎日ブラン管(古い)に出続けいてるタレントさんやアナウンサーは、本当にすばらしいと思います。いつみても同じような印象をキープしなければいけないからです。今日は調子悪そうだな~などと間違っても気づかれてはいけないのです。PTもある意味同じかもしれませんが、芸能界ほどではないです。私の知り合いのインストラクターは、風邪は何年もひいていないということですし、それこそ休んだことがないとのことです。そしてどこかに旅行に行ったりといった普通に考えるリフレッシュのための余暇はとる必要がないようで、仕事そのものが楽しくて仕方がないのです。24時間ダンシング状態です。よって、機能障害の治り方も半端じゃありません。OAっぽい膝になっているのは外観からみただけでわかる状態から、大して休みもせずインストラクターを続けながら治療をしていっていつの間にか普通の膝になっているのです。まさにトカゲのような回復力です。気持ちが身体を左右するというのは本当のことなんだなと実感します。いずれにせよ細胞の回復力が違うのです。
 私の場合、身体のコンディショニングが整うと調子が良くなるのですが、しばらく体を動かさないと、そのような心身のハイな活動性を継続しつづけることはできなくなります。そうするとハイな状態からの揺り戻しが起きるのかガクッと落ちるのがわかるのです。ハイな状態を作り出したが故の代償といえます。客観的に自分を見つめながら、これがいわゆる心身が弱っていく過程なんだな~と感じながら、この状況の経過をワザとみていました。まずはQuadに入る力感が小さくなってきます。私の場合はもともと筋肉質なのですが、大腿四頭筋の入る感覚が減ると途端に活動性が鈍ります。巷では大腿四頭筋の訓練に対する是非が論争されたこともありますが、少なくとも自分にとってはとても大切なバロメーターです。では四頭筋の筋トレのみをすればいいかというと、そうではなく体幹を含めた連鎖性を高めることで重力位のなかで床反力を全身に反映させることができます。その状態が形成されると普段ちょっとした距離でも走りたくなるし、階段を上りたくなるし、コンビニで自然に会計待ちで並んでいるときにカゴのリフトアップを繰り返している自分があります。全身の筋肉がウズウズしてくるんですね。筋肉に刺激を与えることそのものが、身体だけでなく情動面にも相当影響してくることを実感することができます。いってみれば、今まではそんなことをしなくても心身ともに落ちることは無かったように思うのですが、それが全身の連鎖性を高め筋肉に刺激を与えるという手段を用いて、心身にカンフル剤を与えなければいけない状態にあることを表しています。よって、オリンピック観戦していても一喜一憂することが、もろに自分の心身と相関してくるんだと思われます。人の気持ちがよくわかるようになったというか、自分の心が同じように揺さぶられることで「そうだったんだ」と共感できてしまうのです。改めて思うことは、人の立場に立って考えることは基本的にはできないということです。ニュースなどで「可哀そうだな」と一瞬思うことはあっても、その人の立場に立って想像することは不可能に近いのです。人の身になって考えられるイマジネーションが本当に人間に備わっているのならば、おそらく、政治家が勝手に戦争をしでかすことはないはずです。政治家だけでなく一般大衆も、一瞬思いをはせるものの即違うことに眼が奪われるようになっているのです。これも良し悪しではなくて、そのようなメカニズムが情動系にはあるのだと考えたほうがいいでしょう。脳神経科学や認知神経学がドンドン隆盛してきてはいますが、実際に自分自身で脳のメカニズムの発見や気づきを得ることができます。いわゆる知識として知ることが脳科学ではなく、実感しなければいけないのです。脳機能は研究によってドンドン新たに刷新されてきますが、さて科学が変わることで脳まで変わるわけではありません。脳に対する認識が変わるだけです。しかしながら、これもうまく使わなければただの情報に支配されて洗脳されているだけにすぎないことがあります。脳科学を勉強することでかえって洗脳されていたのでは、いったい何を学んでいるのかわかりません。自らが洗脳にかかってしまったのでは、最新の知見を全く応用できていないことになるのです。
 話が脱線しましたが、いずれ脳機能と学習システムについて述べたいと思います。さて自分のことになりますが、とりあえず心拍数を130~150にあげるトレーニングをして、汗をかくと翌日から意欲的な自分になれることを経験します。毛細血管を身体の隅々まで行きわたらせることの心身への効果は計りしれません。以前はここまで実感することはなかったのですが・・・さらに股関節の柔軟性を高めるべくストレッチをしてコアーをbodywork的に促通すると意欲ホルモンがふつふつと湧き上がってくるのがわかります。恐るべき効果です。運動することでホルモン系が活性化するのと、セロトニンの作用で脳がアイドリング状態になるのでしょう。高齢出産などで体調を崩したり、マタニティーブルーなどの鬱的な状態は、心が引き金となったにせよ、耐えうるフィジカルが落ちることによる影響といえます。それもコアーや正中線などの基本構造がぶれると情動系にも相当の影響があるようです。年齢とともに、あらゆる機能は若い時とは違った補完作用が不可欠なのだと思われます。もしくはストレスにより弱ったホルモン系の機能を補完するのが身体機能ともいえなくもありません。
 本日、8月30日夜に清泉クリニックの脇元先生とスタッフの嵩下さんと新宿に飲みに行きました。話は魂のレベルというリハビリテーションという身体のレベルを超えた次元の話にまでおよびました。
改めて人とは何か?どこから来てどこへ行くのか?という壮大なテーマをベースに、改めて人間に対峙する理学療法について考えていかなければいけないことを再認識させられました。脇元先生は理学療法に心身相関という概念を初めて取り入れたパイオニアであり、自律神経と情動系および脊柱機能について臨床的な応用レベルまで突き詰めておられます。未来型のリハビリというか、人間に対するアプローチがそこにはあります。
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コメント:2

シモ
いつも御世話になっております。
具体的に心身相関について論文や研究をされているものは、あるのでしょうか??

yamamoto
脇元幸一先生の文献などをあたってみるといいと思います。書籍もでていますよ。

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