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梨状筋症候群

梨状筋症候群

梨状筋症候群は臨床において出会うことは少ないですが、機能的なメカニズムについてもまだ未解明と言えます。
そもそもの梨状筋を貫く坐骨神経のエントラップメントは、解剖学的な形態の問題として保存療法の効きは低下しますが、それは診断の精査が必要です。

梨状筋症候群はSLRテストやラセーグ兆候などの、ヘルニアに伴う神経症状とは違い、梨状筋下口の圧痛に伴う神経症状も再現できます。このバレッズサインは坐骨神経痛のテストでもあり、梨状筋症候群特有ではありません。
むしろ直接、梨状筋への刺激や圧迫にて神経症状が出現します。

体動時や動作変換時、姿勢変換時にも出ることがありますが、かなりその場その場で変化します。
つまり梨状筋のメカニカルストレスや、股関節と仙骨のアライメントの関係性において、私見を述べてみたいと思います。
私が経験した事例においては、先ず印象としては坐骨と尾骨が離れているなということです。
これは大転子と仙骨が離れているということを表しており、梨状筋がエロンゲーションしていることになります。
おそらく梨状筋症候群にも段階があるはずで、初発時はオーバーユースやインスタビリティーなどメカニカルストレスによる筋緊張の高さがあると思われます。不安定性による防御性収縮もあるでしょう。そこをリリースするためにストレッチなどをしているうちに、伸びすぎて逆に筋緊張が低下して収縮不全を起こしてしまいます。

まとめると梨状筋症候群には以下の三つの機序があります。
①外傷や圧迫などのメカニカルストレス:オーバーユースが原因になるため、日常の生活動作や作業姿勢を見直すことで寛解する。筋膜リリースなどの圧迫刺激の強い施術は逆効果であり、針などの局所の刺激によるリリースが有効である。
治療方法
まずは刺激となっている作業姿勢などを回避する。安静にする。そして挫滅のような刺激を避けたリリース方法を選択する。

②仙腸関節不安定症などによる防御性収縮:必然性のある筋緊張であり、マッサージなどの解す施術は不適応となる。
治療方法
原因であるインスタビリティーを改善するための、閉鎖力を高める必要がある。その上で改めて軽く解すマッサージなどが著効を示すようになる。

③梨状筋のエローゲーション:大転子と尾骨の距離が離れると、梨状筋がエロンゲーションを起こし収縮不全を起こす。これは逆にストレッチをやりすぎて、伸びすぎるなどの原因が考えられる。触診すると筋緊張としては仙骨に近い筋腹がわずかに触れるが、停止部の大転子部はほとんど触知できない。
治療方法
エロンゲーションを起こしたケースにおいては、坐骨と仙骨の距離を縮めて側臥位にて外旋運動をします。ただし可動域としては、中間位にてエクセントリックな動きにフォーカスを当てます。
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