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運動連鎖からみた内反膝

本日、浜松での第2回運動連鎖道場が開催されました。
テーマは膝関節です。
特に膝関節の回旋をテーマとして講義と実技をしています。
参加者の多くがクリニックやスポーツに関わるPTですので、話題もできるだけ参加者に応じた内容を盛り込んでいます。
膝関節は姿勢制御における緩衝地帯として、重要な代償機能を担っています。
まず内反膝は前額面での制御であり、外に見える形での溢れ出たキャパシティとなります。
前額面での運動は股関節の内外転回と足関節の回内外となります。
つまり足部の前額面での制御は後足部の内外反と、ショパール、リスフラン関節の回内外であり、後足部の内外はんの制御は自覚的には、難易度が相当に高くなります。
つまり例えば腹部の筋肉を意図的に引っ込めたり、そういった筋肉の使い方は容易にできたとしても、後足部を意図的にコントロールするのはあまりにも難しいと言えます。
特に膝関節は上下のストラテジーとして、重心を下げて安定させる役割があります。
ではどのようなケースにて、重心を下げることのメリットがあるのでしょうか。
重心を下げる膝の戦略屈曲位過伸展位があります。
高齢者;膝屈曲位で重心を下げることで安定を図ります。地面が揺れると反射的に屈み込見ますが、これは重心を下げることにより安定を図ったいるのです。またワイドベースにして基底面を拡大し、安定を図ることも見られます。深部感覚も五感も低下していることで前屈みの姿勢からの、膝屈曲は連動的に見られてきます。
若者でも膝を屈曲しての姿勢はありますが、大きな違いは機能的に低下して必然性の制御として屈んでいるのか、それともキャパシティはあるものの合目的にある作業姿勢やスポーツ動作に特化するために敢えてそうしているのか?という違いです。サッカー選手がボールタッチを足元で扱うために、足が内反してO脚になり、さらに骨盤後傾で胸郭が陥凹してしまうなどです。
隠れO脚:隠れO脚は普段は内股の膝屈曲位なのですが、膝を伸ばすと過伸展となります。これも結果的には骨性支持となりますので、靭帯や関節包が緩んでしまうと中間位での支持が難しくなります。

O脚に対する運動連鎖アプローチの考え方

⑴前額面のストラテジーである
内外反だけを考えると前額面での変位となります。しかしながら膝関節の内外反とは、運動でいえば内外転であり、膝関節に内外転はありません。よって必ず矢状面と水平面のカップリングによって前額面の変位が起きています。回旋と屈伸ということになりますね。この膝関節の回旋とは、大腿骨に対する脛骨の回旋であり、ここに脛骨の捻転が加わって来ます。脛骨の捻転は通常は外捻している脛骨ですが、変形性膝関節症になると内捻してきます。つまり膝関節の内外旋に、さらに捻転要素が加わっているということです。
結論から言いますと、OA膝において屈曲拘縮の伸展制限、そして脛骨の内捻の増長となります。膝関節の内外旋においては、OA膝はどのような対応を取っているのでしょうか?内捻になるということは、膝関節は逆に外旋要素が強くなり、そのリバース、補正のために内捻が強くなるものと推察されます。





つまりはO脚とは機序として、前額面のストラテジーの低下が進行し、膝関節に溢れ出た結果ということになります。膝が開いてくるということは、内側広筋や内転筋群の機能低下、ワイドベースやtoe-outでの支持基底面の戦略となります。しかしながら歩行においてはどこかで回内の要素が不可欠であり、ワイドベースのtoe-outではミクリッツラインが、鉛直垂線から外反となり、そこで足部の回内を遂行しようとすると、外反膝が強制されることになります。
つまり膝関節の痛みの解析には、アライメントにかかるメカニカルストレスの背景として、運動方向に対する関節面の向きと、スタンスの幅ワイドによるミクリッツラインと、鉛直垂線の成す角度によるのです。その運動方向とアライメントと、重力線との差異が拮抗することにより、関節面がぶつかり合い痛みや動きの制限につながります。

では具体的に変形性ひざ関節症の機序について述べていきます。
センタリング、正中に集約させる機能の低下は、各年代、性別関係なく起きてきます。若年者はスポーツ動作や作業姿勢における合目的な適応ですが、高齢になると姿勢制御のキャパシティの狭小、筋力低下、平衡機能の低下により、重心を下げるストラテジーの一環として屈曲と、安定のためのワイドベース、その結果の内反ひざとなります。
ワイドベースのスタンスはtoe-outとなりますが、変形性ひざ関節症の患者さんにはtoe-inで歩く人もいます。つまりO脚のtoe-inですね。ここで脛骨レベルでは、ひざ関節の外旋に伴う内捻となります。ねじり棒のような捻転です。しかしながら内転運動が膝関節には元来ありませんので、内旋運動をさらに増長させなくてはいけません。そこで、脛骨を外側にスラストさせてALRの可動性を高めることで、可動性を補償しようとします。つまり膝を亜脱臼させ、不安定性を高めることで回旋を確保するのです。また屈曲位の方が関節の遊びが増えることによって、さらに回旋を得ることができるメリットもあります。
ここでメリットとしたのは、歩くための合目的な手段としてのメリットであり、変形性膝関節に至るプロセスであることを考えるとデメリットになります。何かを得るために、何かを動員するということにおいて、時にそれは犠牲にするということと同義になるのです。
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