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リハビリコンセプトのインソールの特徴とストラテジー

リハビリのコンセプトから生まれたインソールを私はリハビリインソールと定義しています。
発祥はもちろん入谷式インソールです。
今でもそのルーツを継いだ活動が続いており、私も学生時代からお世話になった恩師としてのリスペクトの念しかありません。
リハビリインソールの起源は運動器疾患として、股関節疾患が多かったことにあり、歩くということに必然的に着目されることになります。しかしながらその解決方法として、インソールを選択することの必然性にまで辿り着く迄には、余程の何かがなければ難しいはずです。

運動連鎖インソール®︎

昨今ではインソールを入れることで何らかの身体的メリットが得られる…というところまで認識が来ています。
つまり踏まず支えとしての内側アーチパットから、今や人間の足元を支えるアイテムとして広く認識されるまでになったということです。
リハビリインソールの発端は、中臀筋跛行という歩行障害になります。病院であれば、見ることが多い機能障害に対して、有効な方法は中臀筋のエクササイズなのですが、即効性がありません。筋力との関係性はあっても、動きの質との相関はないからです。
筋力がついたら跛行が改善するか?論理的にはそうなのですが、相関があるかどうかは明らかになっていません。筋力と跛行の有無とは相関がありそうですが、跛行の割合?については明らかでないのです。
動きを見て足底板を入れるという、当時としては画期的なコンセプトであり、とくに観察的な歩行分析からインソールのどこにパッドを入れるか?しかしながら、この方法では際限なく繰り返される、トライ&エラーにより余りにも効率が悪すぎます。徐々に足の機能とパフォーマンステストにおいて、インソールの手順が確立されてきました。
足底板療法と称することができるようになったのは、落ちたアーチを支えるといった視点から、歩行そのものの改善により関節機能障害を改善させることができるという領域への進化です。
    療法とはセラピーですから単にアーチパットを敷くだけではありません。状態に応じて段階的に可変させて行くことになります。急性期は靭帯などの組織の修復を促すために、リスク回避を優先し、回復期になれば正常な動きに誘導して行くなどです。バイオメカニクスの観点から軟部組織の治癒を促すためにメカニカルストレスを回避するために、時には合目的にアライメントを矯正することもあります。
つまり、足底板と言えば扁平足に対してアーチサポートとして入れる段階から、歩容を良くするために足底板を活用するという視点です。これも物凄い革命でした。
確かにアーチをサポートすれば、歩きも変わるのは当然ですが、その評価指標が無かったのです。結果的に良くなることもあるという段階から、意図して良くするというステージに昇華したのです。
今では当たり前のことですが、成り立ちとはそういうものです。イノベーションの後には当たり前になり、そこからさらなるイノベーションを成し得るためには、相当な革新が必要となります。
インソールのセミナーの進め方として、先ずはどのような身体感を目指しているかを示し、その感覚を体験してからインソールで体現化することに終始します。
つまり単にインソールの作り方の手順をなぞるのではなく、運動連鎖インソール®︎の目指すところの終着点を最初に示し、インソールにてその世界を再現するということです。
コンセプト1
センタリングによる推進性
テーピングによりスターアップ、踵から🦶引き上げる巻き方で踵の内外反を固定します。ポイントはニュートラルな後足部であり、決して内外反のアライメントを矯正するわけではありません。関節面を求心位に面圧をかけることで、身体全体のコアが形成されるのです。つまり物理的な構造物としては垂直に戻すべきなのですが、人間は本来二足直立という不安定なバランスの元に成り立っています。案山子のように止まっている人形であれば、真っ直ぐに全てのアライメントを正すべきですが、それでも傾く時は全体が傾斜します。
人間は一箇所を正しても、多部位において何らかの歪みや変形があり、連鎖的に修正されるという前提において始めて、局所である足部の変化における整合性が成り立つのです。
よって感覚入力において反応リアクションを見るということは、その人の姿勢制御のキャパシティを見るということであり、外観からの構造物としての修正論がマッチしないこともあるのです。
高齢者においては変性や時には軟骨や骨を潰すことで、安定を得るという戦略をとるようになります。臨界点を越えれば、repairすることになり、置換しなければ歩けなくなります。
ただし局所のリペアも、全ての動きや動作が可能というわけではなく、必ず限定的になります。最低限の生活ができるという保障であって、ダイナミックな動きが全て許されるわけではありません。
リハビリインソールの特徴は、この建築としての矯正ではなく、感覚入力によりどのような反応リアクションがあるかを見ることにより、最大限にリバウンドしないような最大公約数のアプローチとなります。
しかしながら一般市民の健康産業、快適さとしてのシューズやインソールは、ストラテジーがはっきりしたものが、より革新的なアイテムとして受け入れられます。
つまり余程の問題がなければ、ある程度のキャパシティを備えた姿勢制御能力において、吸収してしまえるのです。場合によっては、新たに眠っていたストラテジーを呼び覚ますことになり、キャパシティを広げてくれます。
予防接種はワクチンによって、抗体を作ることだ免疫力を高めます。つまり多少の外力や抵抗が、返ってその人の修正能力を引き出し、高めることになるのです。
リハビリコンセプトのインソールが時として市販のインソールよりもインパクトが薄くなるのは、その人の能力を引き出そうとする最大公約数のアプローチに対して、市販のメーカーが提案するコンセプトは、よりインパクトも必要なこともあり、最大公倍数を目指すのです。
    絶大な支持と賞賛とともに、合わない人は合わないと、好き嫌いがはっきりします。市場の原理からいうと、それはまったく問題ないわけで、医療的に見ればナンセンスであったとしても、変化と革新、斬新さが新しい刺激となって身体に作用することによるイノベーションを感じることになるのです。
逆にに市販のストラテジーが患者や高齢者に合うかというと、これはまた違います。最大公倍数ということは、例えば2と3があれば6を提供しないと割り切れないことになります。最大公約数であれば1になります。つまり1のインソールを作るか6.のインソールを作るか?患者は1が無難ですが、健常者は1ではよくわかりません。6.の刺激において、2や3のポテンシャルが6まで引き出される可能性があります。もちろん潜在的に6.のポテンシャルがあるということにおいて成り立つ理論です。しかしながら患者に6を提供すると、ダメージとリバウンド、副作用が出ます。メリットとデメリットの差し引きにはなりますが、できれば副作用はない方が有難いです。
ただし健常者はトレーニングやエクササイズによってさらなる健康を得ることになりますので、また見ぬストラテジーを提案されることにより、より高いベネフィットを獲得することができます。
私自身も一般健康人に対するインソールを作る場合において、リハビリコンセプトのインソールに一抹の物足りなさ感を感じるのは、素材や形などよりも、機能に重きをおくが故に、リスクのない選択において、ポテンシャルの低い姿勢制御能の低い部位を基準に、潜在能力を引き出そうとするため、当然機能の良い部位に対してはアンダーな刺激になります。
介護予防においても時にリハビリ専門職が提案する運動が低負荷なのに比べて、運動指導の専門家が提案する運動がより活発に感じるのと同じことです。
リスクを回避するコンセプトのリハビリインソールは治療的であり、健康増進のための新たな提案、ボディライフへの提案は、市販の個性のある特化型インソールということになります。
もちろん市販の特徴的な素材やコンセプトのインソールは、高齢者においてはその時は良くても、後で後遺症が出てくることがあります。それはフィジカルの持久性という視点において、姿勢制御能がもたないということです。素材の頑強さや持久性、商品としての価値は一般の人市販インソールのほうがダンゼン上となります。
    医療において悪くなることは最低限避けなければならないわけで、ハイリスクハイリターンよりも、ローリスクローリターンからスタートします。どのようなコンセプトを掲げるかは、運動連鎖と推進性と制約の割合をどうするか?つまりコンセプトのバランスなのです。
市販の靴やインソールは、制約を作ることでストラテジーに特徴を出しています。またら昨今はより推進性を引き出すコンセプトが最盛期であり、ブレを防止するためのコンセプトから、前に進めてしまおうとする流れになっています。それこそ最大公倍数によって、最大公約数まで網羅してしまおうということです。
リハビリコンセプトのインソールも、運動連鎖と姿勢制御としてのコンセプトに、推進性を引き出すためのギアを装備させることが、時代の流れに沿ったトレンドになると言えます。さらに言えば衝撃吸収として、反発係数を計算した上で選定できるコンセプトが加われば完璧と言えます。例え重くても、硬くても、結果的に歩きやすくなるという言い分もありますが、やはり重い靴よりも軽い靴の方がいいに決まっています。
クッション性と足の細分化は相反するコンセプトですが、この絶妙なバランスにおいても、これからの靴業界の課題とも言えます。
運動連鎖インソールは、令和を迎え、さらなる進化に備えて、貪欲に変化することにチャレンジていきます。
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