FC2ブログ

理学療法をトレーニングの現場から学ぶ

エビデンスをトレーニング現場でどのように活かしていくか〜踏み込み(床半力)を例にして〜
NSCA副理事長 米澤和洋 先生

常に答えがあるわけではなく、基礎研究より見出す力が現場では必要となる。
米澤先生の講義の中で冒頭に述べられた言葉であるが、医療ではまずはエビデンスや理論は患者への説明として使われ、その結果がどうあれ、理解してお伝えすることによって自ら提供する治療やエクササイズの正当性について明らかにすることに使っている。医学の場合には治るか治らないか、そして常に日進月歩する医療における情報をまずは知ることが不可欠だからである。治療とは同意が必要であり、治療によっては副作用などもあることから、必ず情報としてネガティブなこともお伝えしなければならない。

リハビリにおいては命に別状がないこともあるが、その理学療法を提供することによるデメリットやマイナス面を説明することはない。返って不信感や患者の不安感を煽ってしまうからだ。
医療とは治療以上に啓発などの情報を提供することの役割もあるので、結果ありきのスタンスではないことも確かである。
また個人を特別な医療体制で対応で見ることも難しいので、できるだけ確率の高い推奨できる方法にてご案内することになる。理学療法はこの推奨するというものが、方法論ありきでは既に比較検討できない状況であり、その人が知っているか?知らないか?用いるか用いないか?という論争になってしまうと、収集がつかなくなる。よって評価をすることで、到達目標を一致させ、その山に向かって手段を何を選んだかという思考について論じなければならない。その評価も理学療法に直結しやすい項目に再生しなければ、一般的に出回っている生活動作中心の項目では機能に具体性がない。

しかしながらスポーツ現場ではどうだろうか?
説明だけをして帰っても仕方がない。
理論を講義したところで、時間の無駄というものでしょう。
そのような教育場面は改めて教室のような環境にて実施すれば良いからだ。
つまり実際にエクササイズやトレーニングを提供することで、その場でどんどんアレンジや修正を加えていかなければ、競技成績は向上しないであろう。1日1日どのような成果があったか、理学療法を毎日することはないですがトレーニングはほぼ毎日となります。実際に私が競技者をやっていた時にも、右肩上がりに記録が伸びていくことはなかった。一年やっても全く自己記録が更新されないことなどはザラである。また伸びる時にはグッとその時期があり、同僚を見ていてもある時期にぐいっと伸びる姿を何度も目にしたものだ。ということはやれば必ず向上することはないスキルであり、体力や筋力をつけることそのものがイコールでもないのである。リハビリの場合には積み重ねにより機能回復をして、よくなって行くことが実感できる。もちろん維持期や慢性期の患者さんもいるが、回復期にいる患者はほぼ改善して行くであろう。

つまりフィジカル要因である筋力や柔軟性などのタスクに分ければいいリハビリと、スポーツにおける競技成績というのはまた違った尺度と言えるのだ。しかしながら、世界と戦う上では1日だって無駄な時間を過ごすわけにはいかない。試行錯誤ではあるものの、進歩ありきの思考錯誤である必要がある。

よって個々の選手や競技において違いはあるものの、エビデンス、普遍性を求める姿勢は昨今さらに高まっている。だからこそ一人の指導者における思考では追いつかないので、あらゆる専門家が集まって知恵を出し合わなければ、行くところまで行ってしまうと引き返しがきかないことになる。

エビデンスはあくまでエビデンスとして基線であり、それ以下は避けるべきラインである。
そこからの向上につながら数値化と事実を蓄積し、そのノウハウの先に日本全体の競技力の底上げ、メダルが見えてくるのである。
スポンサーサイト



コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0