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「連鎖」を取り巻く動向

理学療法士の主戦は「動きやすい身体づくり」であり「動きづくり」ではない・・
この意図について述べたいと思います。

連鎖を取り巻く動向
いつの頃だったか、私が理学療法士になった30年前はアライメントから派生したダイナミックアライメントバイオメカニクスの研究結果を理学療法において、ファンクショナルに変換することで、スポーツリハビリに変革を起こしました。

そこには解剖と運動学を専門とする理学療法士が絶対的なアドバンテージがあり、体育系の専門家はストレングスを担当して言いました。当時のストレングスはバーベルやダンベルを用いた、いわゆるウエイトトレーニングであり、筋肥大における筋パワーを第一としていた時代でした。というのは私が理学療法士になった30年前は、欧米やアフリカ系の選手に比べ、日本人のパワー不足が叫ばれており、とにかくフィジカルの余りにもの差によって技術や根性が最早通用しなくなっていたことが背景にあります。

どんなに気持ちや根性を出しても、大人と子供のような身体の差の前においては、なす術もなかったというのが実情です。
しかしながら当時から身体はでかくしたけど、上手くない・・・そんな感想はちらほら聞かれていたことは確かです。

しっかりと筋肉を鎧をつけてパワーを高めれば、競技能力も高くなると・・それはやってみないとわからないことですから、そうすると競技がメインなのか身体づくりがメインなのかがわからなくなってしまいます。

つまりリハビリ的な視点やトレーニング的な視点ばかりを主とすると、肝心な競技としてのスキルを高めるための時間が足りなくなってしうまうのです。そうすると本来の目的からづれ本末転倒になってしまいます。

今までは筋トレではなく動きやすい身体作りの専門家としての、運動学を評価できることによるアドバンテージ、解剖学をベースとした細やかさ・・・そこに理学療法の専門性を自負していたリハビリエクササイズがトレーニング分野の進化による別角度からの連鎖の構築に至っています。つまり理学療法士は治療に繋がる連鎖、トレーナーにもインストラクターからトレーニングまで様々な立場の専門家がいますが、インストラクターはスタジオレッスンなど、ピラティスやジャイロなどのメソッドを体現化する伝道者となります。そこには哲学や脈々と続く系譜があり、いわゆる宗派に近いとも言えます。
トレーナーはストレングやトレーニング、そしてパーソナルなどに分類されます。
ストレングスはいかにも錘を持ち上げての、ボディビルのようなイメージですし、トレーニングはスポーツ現場にて実践的に動きづくりを指導して、ピーキングや時期に応じたプランニングができるイメージです。パーソナルは昨今大流行りの、やはり自分にあった個別性の要求に応えるための立場であり、時にパーソナル契約として個別にクライアントを持って心身や栄養も含めてのトータルマネージメントを担当します。

治療においてはその場での即効性や変化に目を奪われがちで、どうしても健康運動指導士のような減量のためにどのように身体をメイキングするかといった視点は苦手です。ボディメイキングではなく、治ること機能低下をあくまで補う、マイナスからゼロの基線に上げることが主だからです。診断名があって治療するのは医師の役目ですが、そこからの指示によって
理学療法を施すため、リスク管理のゼロからマイナスは廃用の改善と基本的動作能力の回復になるのです。最初からボディメイキングすることが目的ではないことと、そしてトレーニングではなくエクササイズはスクワットの分析など一つの動きに対するバイオメカだったりするのです。そしたピッチングなどの動作指導においても、あくまで肩関節の機能といった視点からの膨らませかたであって、パフォーマンスを上げる根本的な取り組みではないのです。
リハビリテーションとトレーニングの相違、そしてさらに競技レベルを上げるための取り組みは理学療法の範囲外です。
理学療法によってオリンピック選手が生まれるわけではなく、その競技レベルをベースとした、医療の視点からの機能改善による能力発揮の妨げを取り除く行為となります。

動きの妨げを取り除く理学療法

動きのコンディショニング(ベース)を高めるトレーニング

動きの質を高めるエクササイズ

今最も進化しているのは動きのコンディショニングを高めるトレーニングなのです。メダリストや代表レベルの選手がオフにトレーニングに来るのは病院でもリハビリでもありません。科学的論拠に基づいたトレーニングを提供してくれる、トレーニングやパフォーマンスの研究結果とデータを持って、ロジカルに提供してくる元アスリート&大学研究者(教授や助教)なのです。もちろん個別にジムにトレーニングにてフォローしてもらってる選手もいると思いますが、それぞれに専門や切り口には個性があるので、本当にその選手に合う合わないや足りないものは何なのか?そしてその変化のデータやその後のデータに基づく見通と、長期的なプランニングは大学機関でないと難しいと言えます。つまり体育系の大学研究機関こそおが最も選手のニーズに応えられるラボとなっているのです。

治療家である理学療法士は主観と情動が入りやすい、ものすごく寄り添って近い存在でもあります。しかしながら、スポーツにおいてはロジカルは視点こそが大切です。AIのような無作為なデータからであっても新しい法則を導き出してくれるシステムが必要であり、これは最早個人レベルの能力や思考や視点を超えています。ダイバシティボーダレスは世界の在り方を表現しているだけではなく、既にあらゆる分野において浸透して広がっているのです。

次回は以下のテーマにて記事を掲載予定です。
エビデンスをトレーニング現場でどのように活かしていくか〜踏み込み(床半力)を例にして〜
NSCA副理事長 米澤和洋 先生
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