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ボトムダウンによる足部アーチの再構築

脊柱と足部アーチの運動連鎖

車でいうと足部はタイヤになります。
どんなにボディー車体がかっちりしていても、タイヤがバーストしていれば恐ろしく労力がかかります。
自転車でも空気の抜けたタイヤで走ると、本当にペダルが重たくて進まないことと同じです。
よって空気圧の下がったタイヤでは、車体がどんなに良くても、活かしきれないということになります。
ここでいう車体とは人でいうと体幹になります。
体幹の重要性は今更周知の通りですが、その体幹だけでロコモーションが効率よく達成できるわけではありません。
つまり機能とは進むことであり、進むことのためのボディでありタイヤなのです。
このタイヤの空気圧とは足部でいうとアーチになります。
足部のアーチは、クッション性つまりたわみになります。
クッション性のないタイヤはもろにボディにダメージ、つまり衝撃が伝わり乗り心地が悪くなります。
振動がモロに伝わると、乗っている人はもちろん車体そのものも相当なダメージを受けやすくなります。
よってタイヤの空気圧を正常化することが、ボディを生かすための必要条件なのです。
体幹TAIKANは最早誰もがが知らないくらいに認知度が上がり、どのメソッドも優劣つけがたいレベルにまで進化しました。もちろんその中にもよりすぐれたものはありますが、どのメソッドが特にということもなく群雄割拠と言えます。
つまり解剖学に詳しい理学療法士が別段より効果的なメソッドを提供できるわけでもなく、インストラクターやトレーナーによるコンセプトがはまることもあれば、医療や介護における患者や利用者さんなどの対象者の違いもあります。各々がそれぞれのニーズに合ったコンセプトを確立しており、ジャンルによって受け入れられやすいコンセプトがあります。一つはっきりしていることは、すべての対象者を網羅できる方法はないということです。

何でもそうですが、突きつけていくとボクシングの様に階級別になる様に、体幹エクササイズもジャンルに別れてそれぞれがレベルを上げていきます。各団体にチャンピオンがいて暫定もいて、統一王者は誰かわかりません。絶対王者かと思いきやポロっと負ける時もあります。後は王者としての信頼やネームバリューなどで価値が決まってきます。

この車でいうタイヤは下肢体幹をエクササイズで鍛えても付随的に再構築されることはありません。アライメントは崩れると筋肉の要因だけではなく、靭帯や骨そのものが外反母趾などで変位したりなど、変形に近い変化を見せるからです。

長年足に対する運動療法がタオルギャザーや何かを摘むなど、それこそ私がPTになった30年前から何ら変わりがありません。もちろん研究データとしては把持力の向上により動的バランスが向上する、toe clearanceが向上することが言われている。しかしながらデータは健常者が被験者であったり、また高齢者であったとしても現在の状態としての分析であり、どの様に向上していくか、例えば把持筋力が向上したとしても足部アーチの構築についての報告はない。

つまり予防を足部に生かそうとするならば、筋力という指標だけではなくアライメントの再構築といった視点が必要なのだ。

足部の把持力を発揮する以前に足趾の屈曲制限があり他動的屈曲にてMTP関節に痛みが生じるタイプ この様なケースにおいては十分に筋力強化をすることができない。つまり屈曲そのものに制限があるからです。タオルギャザーでの足趾屈曲は足関節の背屈が伴うことが運動学的に必要だが、この背屈運動は能動的なものではなく、足趾を屈曲することで伸筋群が伸長されることで、自然に背屈位にせり上がってくる現象です。
足趾屈曲
これは足趾の屈曲としては背屈が同期しているため、より深い屈曲が求められる運動となります。
特に足趾の変形が生じている場合においては、難易度はかなり高くなります。
また中足部の柔軟性可動性が低下していると、いわゆる背屈位での足趾屈曲はさらに難しくなります。

よって難易度を下げての足趾運動としては、数センチの台や雑誌の上に乗っての屈曲運動が効果的です。
足趾屈曲雑誌
最初は座位で行い、次ぎに立位にて上げていきます。
このメリットとしては足趾の屈曲筋力も測りやすいということです。OKCにて足趾の屈曲MMTを検査することもできますが、足関節がフリーである分、どうしても安定性に欠けます。つまり足部の代償が入ってしまうため、この様なセッティングをすることで容易に足趾の機能を見ることができるのです。
また足趾がフリーになることで、外側アーチ、内側アーチ、横アーチをセパレートしてエクササイズや意識をすることができるというメリットもあります。

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