FC2ブログ

側弯に対する運動連鎖アプローチ 理論編

側弯に対するリハビリテーションは、効果として確立されたものはない。
特発性側弯症のように成長期に起きる病態は、基本的に真っ直ぐに戻ることは難しいと言えます。
現実的に側弯体操は見られるものの、現実的に保存療法でデータとして示された治療法はなく、具体的にどこからどこまでが適応でなのか?そして何を目指してゴールとするのか?
漠然とした中で側弯が成長期に発症して、親として心配で外来に訪れることも珍しくない。
特発性ということからも原因がよくわらないということではあるが、檜学先生の著書「めまいの科学」から、学童期にタイヤの馬跳びを校庭に設置して使用を励行したケースで、側弯症の発生率を抑えることができたことが報告されている。
このことからもなんらかの平衡障害が背景にあることが考えられる。しかしながらタイヤの馬跳びで側弯症が治ったわけではなく、予防効果があったことが示されています。
逆に言えば一度側弯症になってしまうと、改善することはあっても、真っ直ぐになることの難しさを感じる物語っています。
あのウサインボルト氏においても側弯症を有しており、ハムストリングの不具合を来しているなどの報告がされていた。
世界で一番、動的なコントロールができると言えるボルトにおいても、側弯症が治ったわけではなく、上手く付き合っていたことを考えると、このメカニズムの難しさを物語っています。
私もかなり前になりますが、咬み合わせと言った視点にて側弯症を見ていたことがあり、顎関節や上位頚椎の変位量があったことを記憶しています。つまり側弯とは背骨だけの問題ではなく、全身の対応によって連鎖しているのです。
これは人の左右差、ラテラリティの改善の難しさと同じです。
私自身のテーマがラテラリティであり、bilateral centering approachという語彙年を発表したほどです。
つまり側弯に限らず、いかに物理的な真ん中と、身体イメージの中でのセンターを一致させることが難しいかを表しています。つまり、物理的に左右を完全に修正することは並大抵のことではないのです。
各種ボディワークがある中で、もちろん姿勢改善に結びつきますが、それでも左右差が問題となっているケースは多々あります。エクササイズによって改善はするものの、ボディイメージと物理的な構造が一致は、実は相当の違和感をクリアしなければならないのです。
本当の真ん中は、快適である!楽である!と言った身体感覚とは別の次元にあります。
治療して良くなると、楽になる、快適になる、本来はそうだと思いますが、本当にこれが真ん中?と言った戸惑いと、とても自分では再現できないと思うほどのびっくり‼️なのです。
自分の身体は自分が一番わかっている、主観的な感覚はその実は自分にしか分かりません。しかしながら、本当にその感覚が正しいかは別物なのです。
つまり脳は都合よく修正して、出来るだけ違和感なく受け入れることの適応力があります。
もし僅かな変位を感受して常にフィードバックされると、とてもとても生きてはいけないでしょう。
この都合の良いメカニズムは、自分が傾いているとは思えない、という厄介な現象を引き起こします。
半側空間無視の患者は明らかに脳の器質的な問題が議員となっていますが、側弯も含めてラテラリティは、身体感覚の適応という、恒常性ともいうべきなくてはならない、機能なのです。
この正中感覚のラテラリティは、左右からの情報を均質化する過程で起きる結果です。
そのため均質化した結果の物理的なラテラリティだとしたら、身体感覚において自らが真っ直ぐだと感じるポジションそのものがズレていることになります。
構造的にも全くの均等であれば、これは本当に正中に一致するでしょう。しかしながら生活習慣や動作において、利き手などもあり、使用において左右されるはでます。また自転がもし影響しているとしたら、これはもうコントロール不可能な領域となってきます。
重力は必ず存在して、この重力に対してセンタリングが作動するわけで、そもそも重力線に対して変位をするからこそ平衡器官があるのです。建物が風雨にさらされて朽ち果てていくように、身体も同じく修正力が及ばなくなる時がきます。
そもそも左右バランスとは、左右からの感覚入力の比較検討によって調整されるわけで、左右の骨格、骨格筋にアンバランスがあると入力そのものが均等ではなくなります。入ってくる情報が左右アンバランスだと、補正が入ってきます。つまり物理的には左右バランスが均等だとしても、例えば下腿の捻転があると、それだけで長管骨を通る荷重伝達に左右差が出てきます。もちろん足部の変形やアーチの低下があると、荷重感覚に差異が出てしまいます。
wind lassや、trassに差異があったとしても、荷重に対する「たわみ」が変わってきます。このたわみの差異は、相当の荷重負荷の差となって身体にかかってきます。
荷重のための足のクッションが低下すると、ダイレクトに背骨にて受けることになります。これが、いつのまにか骨折の機序になるのです。
日本人の姿勢が悪いと言われる所以は、もちろんパソコンやスマホの影響はありますが、それ以上に左右のアンバランスです。猫背は前後バランスですが、矢状面の前に水平面と前額面の変位が先行します。
左右アンバランスには回旋変位も内在しており、姿勢バランスとしては非効率になります。つまり前方への推進力に、不利な条件となるのです。その結果動揺を抑えるために、上下のストラテジーが発動します。上下とは重心を下げるための戦略であり、膝の屈曲と腰を曲げる、もしくは猫背になります。
これが日本人の姿勢が悪いとされる、身体の機能背景になります。
結論としては主観的な正中感覚は当てにならない!物理的な左右バランスと、主観的な正中感覚は必ずしも一致しないということです。
よって左右の荷重感覚は左右差を自覚することが、物理的な左右バランスをコンディショニングする第一歩なのです。
スポンサーサイト

コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0