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「変位」と「偏位」と「傾き」

「変位」と「偏位」と「傾き」

変位と偏位と傾き
の三者の定義について考えたいと思います。

変位とは関節

偏位とはアライメント

傾きとは姿勢


まずこのような定義の必要性は、どの単位で身体をみるかということになります。

つまり、身体機能においても各々の専門家によって、みているコンテンツに相違があります。

治療家であれば、分節レベルの関節変位を、

そしてトレーニングやボディーワークなどのエクササイズになると、アライメント偏位を、

医療や介護などの分野においては姿勢の傾きとなってきます。

どこからアプローチすれば効果的かという点については、人ぞれぞれと言えますが、時として重なる領域であり、

医療は治る

エクササイズは直る

介護は支える


といった定義になるでしょうか?

昨今の体幹エクササイズなどは直るから治るケースが見直されているといった風潮だと思います。

つまり治さなければ直らない!と思っていた医療専門職にいる理学療法士や治療家が、運動療法とエクササイズが双方の混在をしている状況です。
運動療法は文字通りセラピーの一つとしての運動です。形はエクササイズとなんら変わりありませんが、


トレーニング身体づくり・動きづくりはかなり同義であり、リハビリからみても「身体の使い方」という単語を用いますし、パフォーマンスを上げるということと、円滑な協調性のとれた動き、は対象者が患者や要介護者か、一般もしくはスポーツ選手であるかどうかという違いしかありません。

もちろん重い浮かべる対象者に相違があると、イメージするものの違ってはきます。
リハビリではリスク管理を思い浮かべ、トレーニングのトレーナーは楽しく高揚感を持って、もしくは追い込んで、オールアウトに持ってくる、など全く違ったカラーとなります。

つまり身体の使い方というリハビリ的観点は、ミクロの分節レベルを見通しての機能障害です。
anatomytrain.png

動きづくりといったファンクショナルな機能的エクササイズが体幹エクササイズ以降、新たなカテゴリーとして立ち上がっていますが、これはリハビリで言えば歩き方=歩容、起居動作、といったADLになります。

一方でボディワークというアートの分野からのパフォーマンスもあります。
エクササイズという点ではピラティスやヨガも同じカテゴリーに入りそうですが、歴史や背景などが違いますので全く異なった文化に感じてしまいます。つまりボディワークは創始者の理念や哲学が色濃く反映しており、流派のような感じもあります。よって団体によってクローズであったり、オープンであったりとその辺りのしがらみが時として学びに関わってきます。

一方で体幹エクササイズなどは考え方であって、流派などは全く関係なくいわゆる現場のトレーナーなどトレーニング分野の人たちがパーソナルトレーナーのスキルとして用いたこともあり、非常に隆盛を極めています。
元来のパワー系のトレーニング分野も、しっかりと残っており、カーディオ系のエクササイズを中心にオールアウトに追い込む、やり遂げる、制覇する、といった自らに勝つといった精神と関わってくる分野でもあります。特に以前のように筋肉をつけないで痩せていればいいという風潮から、腹も割って、臀部も盛り上げて、そしてしっかりと筋肉をつけることが予防といった観点からも重要視されるようになり、美容と健康が同義になってきました。フィールサイクルやクロスフィットなどが、エアロビクスに代わって出てきたことも時代を表しています。

ボディワークとトレーニング系の大きな違いは、
ローカルマッスルにフォーカスをむけるか、ビッグマッスルに着目するかといったことになります。
また動きに集中してコントロールしていくといったボディワーク派のエクササイズと、1、2、3と掛け声をかけながら拍子をとってリズムよく繰り返していくトレーニング派のエクササイズがあります。エクササイズといった点からは同じなのですが、用いるときに少しエクササイズというと体育会系をイメージしてしまうのでは、旧態依然としてなかで学生時代に競技に携わったからでしょう。

偏位を修正すると言った点ではエクササイズが有効であり、変位を直すといった観点では関節運動学的アプローチに基づいた徒手療法もしくは運動療法ということになります。しかしながら、この運動療法とエクササイズは最早かなり近似していうますので、概ねエクササイズすれば何かしら偏位の修正につながってきます。別段、理学療法における運動療法が特別有効であるわけではなく、使う専門家と対象者が医療と患者ということなので、リスクを考えて適応させるというだけのことです。つまり、エクササイズになった時点で、全身を網羅するようなフォーマットが視野に入ってくるわけで、単発でストレッチや運動療法を施したとしても、バリエーションが少なく通り一辺倒な昔ながらのメニューがそのまま引き継がれています。新しいものといえば当然、スポーツや健常者を対象としたエクササイズに携わっているトレーナーやインストラクターのほうが顧客満足度といったところからより高いレベルの動きを目指すべく、エクササイズメニューやトレーニングメニューを組み立てます。そして道具やツールの開発など、インフラも整ってくるなど世間への広がりは早いです。

つまり世の中に出回っているメソッドにて偏位までは網羅できているとすると、その中に変位が良くなるケースも当然でてくるのです。そして偏位に対するエクササイズはパフォーマンスとトレーニングに移行しやすく、変位を直すが治すことを目的としたセラピーからは、エクササイズも抑制的であり、ダイナミックなエクササイズにつなぎにくいといった特徴もあります。

最後に傾きは退行変性疾患などでみられる変性側弯や、外反母趾からの扁平足、変形性膝関節症にて重度の内反変形など、多重することで片側性に傾く現象です。

この傾きが外観からも確認できるようになると、トレーニングやエクササイズといったニュアンスから、体操になります。体力向上という視点よりも生活動作レベルを維持するということになります。
また転倒のリスクも高くなっており、転倒歴もでてきます。

転倒予防としての運動によって筋力などが上ってきても、やはり転倒を免れないこともままあります。
いわゆるフィジカルだけでなく、注意力など認知面についても低下してきますので、一概に筋力などフィジカルが相関することは間違いありませんが、多様なモダリティが折り重なっているので、多面的に融合させていく段階になります。

この傾きは、高齢になればなるほど顕著になってくることを考えると、その前段階の偏位と変位が経過のなかに存在することが容易に想像できます。

介護予防とは変位と偏位のレベルで開始しなければ、傾斜が見えてからでは遅いということです。

介護予防は要支援のレベルで草案された概念ですが、実際には結果をもって改善していくことの難しさは明らかです。
つまり「介護予防とはオギャーと生まれた時から始まる」のです。
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