理学療法士の指定規則の改定ー教育とはどうあるべきかー

Category: 多事総論
授業は「生徒が聴かざるを得ないようにしなければいけない」

理学療法士の養成の根幹となる指定規則の改定が進んでいます。
理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=452033
現行93単位→101単位以上。増えた8単位で画像診断、予防分野、臨床実習の単位などが増えます。臨床実習においては訪問リハビリ、通所リハビリに関する実習を1単位以上行うことが明記されています。実習指導者の要件がさらに厳しく、5年以上業務に従事した者であり、かつ厚労省が指定した臨床実習指導者講習会等を修了したことが求められています。実習形態は診療参加型臨床実習(クリニカルクラークシップ:略してCCS)、OJT(on the job training)になります。根底には職業的な知識のみならず、思考、技能、態度、何より誇りをもって就業できる気概を養成することにあると思われます。知識と技術を教えるのは勿論のことなのですが、そこにマインドがどうかということなのです。私の教わってきた空気は「どうだ!すごいだろう!」といったマインドです。すごいことを示すために、それが人よりも、周りよりも、と常に比較なのです。そこにはクライアント不在の現状が見えてきます。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/029/siryo/07022002/002.htm 
 専任教員も5年以上の業務に従事した者など同様の規定となっています。これらは平成32年4月入学生からの適用に向けて進められています。
 ここまでが指定規則の改定という概要ですが、ここからは自論です。規則や改定で陥りやすいマインドは、紙面で通達されたものを、なぞればいいということではありません。学校によってそれぞれの校風があるように、本来理学療法士としてどのような教育理念を掲げるかが肝になってきます。学術主体の理学療法教育において、そこにフォーカスを当てたセラピストが教員となるため、またその文化が引き継がれていきます。そこには学術至上主義という風潮であることを自覚しなければいけません。つまり俯瞰的に見なければいけない時代となっており、何が求められているか?変化を求められていることに気づかなければいけないのです。
 元高校教師の方で、学生と接するのが楽しくて楽しくて仕方がなかったという方がいました。一般的なイメージとしては学校の教員ほど大変な仕事はない・・という印象ですが、この方からは微塵も感じませんでした。「教えようとするのではなく、学生が聞かざるを得ないようにすればいいんだ」と、優秀でなければいけないかというと、そうではなく、「教師であればいい」人間とくに子ども,青年を指導し,その発達を助け促す人であり、教育者としての人格形成までも背負いこませるのは酷な話です。あくまで発達を促すという観点で考えるだけでも、詰め込みでは話にならない。。。興味と関心をもって自然に食いついてくるような、そして好きこそものの上手なれで、その根源にある知的好奇心をくすぐり、意欲を高めることで、自らの可能性を広げ、高まっていくことの楽しさを自然に感じてもらうことで、それが当たり前のように連綿とつながっていくことで、いわゆる苦難に遭っても、それがポジティブなマインドにて越えていける源となるのです。知識として羅列して試験のための授業であれば、それは暗記の得意な人向けで、興味関心を引くことはありません。興味 深い授業とは、雑談やゴシックネタを盛り込めということではなく、リアリティーをもって、我がごとのように感じる臨場感なのです。
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