フローズンショルダーへのアプローチ

肩関節の可動域制限を呈する患者さんは、リハビリにおいて本当に多く見受けられます。

年齢的にも中年の方が多く、日常生活に大いに支障をきたすことになります。

特に気フローズンショルダーともなると、ほんとうに可動域が90度未満でガツンと止まってしまい、深刻な状況と言えます。

特に結滞動作においては、屈曲外転以上に最後に残る可動域制限と言えます。

肩の難しさは軟部組織の伸長性を高めるアプローチだけでは可動域は得られず、またインナーマッスルを鍛えるだけでも可動域は得られず、肩甲骨安定のために促通するだけでもフローズンショルダーはビクとも動かないことが多々あります。

あらかじめ可動域が確保されており、動きの安定さを高めるという付帯のみならば、前提条件は整っているため効果が出やすいのですが、重度な可動域制限がある場合にはその限りではありません。

それが屈曲は回復しているように見える、その実際は代償が効きやすい屈曲運動なのです。


外転や内外旋になると途端に可動域制限が顕著になります。これは屈曲運動に比べると代償運動が効きにくいからです。

それでは具体的にどのような手順にてアプローチすることがベターなのかを順に述べていきたいと思います。

⑴肩甲骨安定性💀
肩甲骨安定性が低下すると、何故肩関節の可動域が制限されるのか?
これもよくよく考えたら不思議な話です。可動域制限は肩関節のはずなのに、実際に肩甲骨の安定性が損なわれると、肩関節の可動性が制限されるのです。そう、低下するのではなく制限されるのです。

低下とはキャパシティとしてはまだいけるのですが、何らかの要因にて制限されてしまうということです。エンドフィールに達していないのに、防御性に制限されるということです。

よく見られるのは肩甲骨が胸郭に対して後傾してしまい、肩甲骨上部が浮いてしまっているような状況です。つまり上腕骨頭が関節窩の中でグライディングするためには、土台となる肩甲骨が動いてしまうと、腕は挙がっていても肩甲上腕関節の中では一体化してしまい動いていないとなります。
つまり肩甲上腕リズムとは、肩甲骨と上腕骨が1対2の関係にある事を考えると、肩甲骨は上腕骨に対して相対的に下方回旋していることになります。つまり上腕骨の挙上と、肩甲骨下制の位相差によって上腕骨頭がグライディングすることで、大結節の肩峰への衝突を回避できているといえます。

絶妙なタイミングにて肩峰下をクリアしていることを考えると、関節運動学というよりも脳内におけるプログラミングといったほうが適切な表現でしょう。

肩関節周囲炎などで可動域制限がおきている場合、身体イメージ、メンタルローテーションが低下することが言われていますが、まさに脳内イメージと運動連鎖は切っで切り離せない関係にあります。

片麻痺において弛緩状態から筋緊張が高まる過程において、パターン化することは周知の通りですね。どんなにステージがⅤのレベルだとしても、やはり稚拙な動きは残存します。それは麻痺が残ったからなのか?それとも麻痺は回復しているが、途切れた配線は繋がって電気は流れる状態ではあるけれど、ある特定のスイッチのみしか入れていないがための廃用なのか?つまり今後、脳細胞も再生できるようになった時に、普通に生活していたら元のように動けるようになるのか?

子供の発達のように満遍なく身体運動が積み上がることで、ようやく正常な身体運動と言われるレベルに達するわけで、その期間は数ヶ月では到底叶いません。1つ1つ階層性を積み上げながら、体重の軽い乳児の時から、徐々に大きくなりながら漸増的に発達していきます。

しかしながら成人の場合には、既にサイズは大人であり、それでいて片麻痺の場合には健側は正常なわけです。そして社会生活を営まなければならないので、自ずとその運動パターンは日常生活動作に既定されてしまいます。寝返りや、這い這いを一日中繰り返すわけにはいきません。つまり赤ちゃんは、まだできないからこそ、その段階でのできることを繰り返すわけで、成人は麻痺側はできないまでも、代償にて達する術にて帳尻を合わせてしまうのです。

これと同じことが肩関節にも言えるわけで、生活の中では大半の動作は前面にて行います。つまり後ろ向きでの生活場面はほとんどないのです。

よって肩が痛くなり、先ずは動かさないようにかためるところから、徐々に動かす過程は生活場面での最低限の動きに限定さされます。その範囲は意外にも狭く、真っ直ぐに腕を上げる機会はほぼありません。

また全体的に廃用は進むものの、固めている時も最低限の使い方をするので、更に前方での使用に偏ります。

つまり背面はますます廃用になるのです。とくに外傷がなくても肩関節周囲炎は起こることを考えると、40肩や50肩など年齢相応に起きやすい疾患は、退行性変性というよりも肩関節のアンバランスがなせる技と言えます。脊椎や膝の変形はさすがに40代はほとんど見られませんし、50代でもさほどではありません。それだけ肩は年齢的に若年デモ起きやすい要因は、前後のバランスの使用頻度の違いが関係していると言えます。

よってフローズンショルダーの機序は自由度と汎用性の問題であり、それは肩関節の屈曲と言えども拮抗筋の安定性があってこその運動であり、また結帯動作が最後に残るのも、使用頻度の問題と言えます。

「フローズンショルダーの原則」
⑴伸展領域での理学療法ボーリングのthrow-in動作
⑵全可動域(1st. 2st. 3st.position)での棘上筋促通
スイッチ1:cuff muscleスイッチ2:肩甲骨安定筋スイッチ3:体幹筋群
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