運動連鎖道場生からの質問コーナー

運動連鎖道場の北九州道場生からの質問コーナーです。
私もとても勉強になりますね。
双方向性からみた視点が現代においては不可欠でありIOT’(Internet Of Things)の基本ですね。
IOTとは物のインターネットという意味なのですが、物とは全てのモノになります。人もモノもインターネットによって結びつく世の中であり、ウエアラブルなどの身につける端末のようなものもその一例です。
ビッグデーターから新たなニーズを価値観を創造していく、つまり「作る」から「創る」ということのようです。
作ることの専門家から創ることの人材へ、このイノベーションはリハビリ業界に限らず、世界レベルにておきている変革です。このことが確立していない立場という理学療法士において、逆に変化に対応するための視点を持つことにつなげることです。

Q1.荷重側肩甲骨が挙上位をとるということについてですが、脊柱のアライメントにより相対的に挙上位となるということはイメージできるのですが、どのような運動連鎖で肩甲帯が胸郭上で挙上するのかというところがわかりません。荷重側の肩甲帯が胸郭上で挙上するという連鎖はどのような筋活動の結果生じると捉えればよろしいでしょうか。

A1. 荷重側での挙上位という内訳は、相対的に胸郭にたいして挙上位なのか水平線からみて挙上位なのかという視点があります。胸郭に対して挙上位は相当な筋緊張が頸部筋に必要とされます。常に能動的に挙上し続けることになるので、これは連鎖というよりも痛みなどがあり、代償姿勢としての合目性がなければとれない姿勢でしょう。つまりは重力水平線からみての挙上位ですと、荷重側は間違いなく重心が高くなります。左右荷重バランスがとれているときには、股関節は相対的に内転位となりますが、それが片一方に荷重がかかると足部は回外位になりやすくかえって重心の側方移動が妨げられてきます。荷重側は相対的に股関節においては内転位となることを考えると、足部のバランス支持のための適応がなければ短脚になりそうですが、そこは姿勢制御としての適応作用が働くことで、足部と膝においては機能的な長下肢となり、過剰になると内反膝、スラストにつながります。大腿筋膜張筋が緊張して前額面への移動にストッパーをかけることで股関節の骨盤からの分離した動きが制限され、結果的に腸骨稜が挙上位となります。骨盤が乗り上げてくる感じですね。そうすると相対的には体幹も押し上げられ姿勢制御として立ち直りたいところですが、外側の緊張によってハンモックのようにブロックされているので結局は反対側への側屈となってしまいます。いずれにせよ挙上と下制の相対的な関係性によって見た目がどちらに傾いているように見えるかであって、挙上だけとか下制だけとかはありません。必ず傾きや変位があると、元に戻そうとする作用が働いているので、あとはその均衡がどちらに強くでているかということになります。胸郭が既にせりあがったところにさらに肩甲骨が挙上といのは本来ならば、偏りすぎてよくない連鎖となります。しかしながら左右の荷重バランスが極端に偏っている場合、すべてのバランスを片方に変位させることの戦略を選択することがあります。このようなときには相対的にもさらに挙上位となります。また相対的といえば反対側の肩甲骨の下制による相対性もあります。考え方としては筋活動ありきではなく姿勢制御ありきであり、その姿勢制御においてもパーツとして位置関係になります。あるパーツが動くとブロックとしてのバランス制御があり、そのブロックが質量として動くことによって、結果筋肉が制御に作用し保持もしくは修正するべく筋が求心性に遠心性に収縮します。身体部位がバランスをとるべく偏移することで、筋肉が制御するべく作用しているということです。その制御するべき筋肉があまりにも過剰だと筋緊張となって表出されます。

Q2.頚部周囲筋の触診は感覚的にではありますがわかるようになってきました。しかし、頚部周囲筋の筋緊張を調整することで運動連鎖にどのように影響が出るかまでは実感できなかったので、次回の顎・頭蓋も含めて感じていけたらと思っています。

A2.頸部に問題のあるひとにおいてはダイレクトに効果を実感できると思いますが、確かにそうでない場合、姿勢制御として頸部がどのように身体バランスに関係しているかという実感は個人によって差がでると思います。筋緊張を調整するということは、頸部の安定性stabilityを向上させるということにもつながります。むしろ頸部の安定性を向上させる目的で頸部筋の筋緊張を調整するという観点のほうが運動連鎖としてしっくりいくと思います。筋緊張は何のために調整するんか?運動連鎖アプローチ®においてはそれは抗重力下における制御であり、正中重力線における修正能力を向上させることにあります。イメージとして筋緊張を調整する段階で、姿勢や動きのイメージができていることが不可欠であり、ストーリーが大切なのです。つまり映画を撮るにあたっても、照明やマイクやメイクなどあらゆる役割がありますが、全体を統括してはめこんでいく監督なり演出家が不可欠です。与えれたた役割と場で発揮することはプロフェッショナルであり、いわゆる職人となります。つまり臨床イメージを持ちながら実技をすることで、その意味を見出すことができるのです。また筋緊張をどのように次のて展開につながるか?頭頸部の場合には姿勢としての、前方位や回旋および側屈がありますので、その位置関係を修正していくことになります。しかしながらこの姿勢変化は、筋緊張の変化だけでは身体イメージの変容にはつながりにくいことも多々あり、改めて身体イメージの再構築をしなければ身体部位の新しい位置関係を築くことはできません。よって筋緊張の調整はあくまで天婦羅でいう衣をつけたただけであり、どのような揚げ加減にて仕上げるかはこれからなのです。頸部は姿勢制御における核となる部分です、姿勢制御は全身のストラテジーを連動しての表象ですので、つなげちく作業が必要となります。あらかじめ姿勢制御のなかで頸部の役割や欠如している部分を明確にしておき、アプローチ後の変化と比較検討することで改めてその違いがわかることがあります。痛みや痺れの改善というわかりやすい変化であれば、いわゆる解剖学的な狭窄や圧迫がリリースされればいいことなのですが、姿勢制御のなかでどのような変化を影響があるかをみる場合には運動連鎖の再構築という手順を入れることが不可欠となります。


Q3. 前々回の肩甲舌骨筋の評価介入の仕方が難しく、臨床で活用できていないため、再度教えていただければと思います。
 
A3. 肩甲舌骨筋へのアプローチは顎の開閉などの評価をあわせればわかりやすくなります。具体的にどのような変化や適応があるのかが難しいかもしれません。上部平衡系の構成システムですので、姿勢バランスそのものに関与してくることは間違いありません。下顎のバランスイコール姿勢バランスということになりますので、下顎の開閉、頸部の回旋などの動きを入れて、そこから抗重力下でのバランスを確認するなど、局所の変化における全体への波及手順を踏んでいくことで明確になってくるでしょう。
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