運動連鎖道場in北九州門司 第3回質問コーナー

運動連鎖道場in北九州 第四回 報告

IMG_8794.jpg


北九州門司にて開催する運動連鎖道場も残り二回!
今回のテーマは上肢肩甲帯です。
毎回質問もいただいて、自身においてもアップデートしながらの道場となっています。

今までは頸部と肩甲帯は一緒のカテゴリーに入れていたのですが、肩甲帯は肩関節も含まれており運動器疾患としては肩関節障害そして脳血管疾患においては麻痺側のコントロールという点でとても大切な部位となります。よってボリュームが増えてくるため今回は頸部と切り離して肩甲帯を単独としました。実際に講習をしてみて、やはりこの選択は正解であったと思いました。運動連鎖アプローチといえば、どちらかというと運動器よりのイメージですが、脳血管疾患においても歩行介助において肩甲帯のサポートとアシストの効果は実感していたので、最も脳血管疾患においても応用できる内容となりました。

前回3回までの新たな質問について回答していきます。

Q1.
評価の幅は広がったけどADLにつながらない感じです。その点についてはやはり繰り返しの経験と鍛錬かなと自覚しております。

A1.
ADLに結び付けていくためには姿勢制御に対する動的パルペーションが必要となってきます。触診のなかでも解剖学的・反応を感じる・誘導する・修正を促す・そして動的な動きをアシストする・起居動作を姿勢制御の観点から反応をみていく、以上のカテゴリーがあります。


Q2.
基本的なことで申し訳ないのですが、その人なりの運動戦略が取れ、その時の身体の状態において代償動作が起きていたとしても、痛みがなく、機能的に問題がなければそのままで良いのでしょうか?
それとも、基本的な運動連鎖パターンの枠内に持って行けるよう施術や運動指導が必要なのでしょうか?
運動連鎖的に考えて、どこをゴールに設定すべきなのかを知りたいです。

A2.
正常範囲というのは基準となりますが、それがゴールとはなりません、例えば我々もj骨盤の生理的前傾前弯が望ましいことはわかっていても、実際にそこがゴールとなることはないと思われます。あくまでもできているということにおいて、そのためのコンディショニングを合目的な姿勢による弊害を認識しつつ、長期的な視点にたった予防方法について対処していきます。またその合目的な姿勢が長期にわたると痛みとなって出てきてしまった場合にはできるだけ正常の範囲に近づけていきます。しかしながら矢状面での正常化は難易度が高いため、まずは水平面と前額面での正常化を念頭においておき、矢状面については自然にどこまでよくなるかを観察していきます。


Q3.
①弱い部分の筋活動をどう高めるかが難しく、変化している実感があまり感じられません。粘り強く経験を積み重ねて行きたいと思います。
②椎間関節の話がありましたが、特に高齢者など器質的に変化しており、どうにも関節の動きがでないような方は関節よりも筋活動に目を向けることが優先でしょうか?

A3.
①弱い部分においてはマスとしての動きだと弱い筋肉は極力使わないで、できるだけ力が発揮できる筋肉を使おうとする現象がおきます。つまり人間もふくめて動物は、弱ったところを使わないで、正常なノーダメージな部分を活用するというメカニズムがあるのです。これを代償といいますが、この代償機能そのものが長けているからこそ、生存競争に勝ち残っていけることになります。ただし、リハビリにおいては弱い筋肉、足りない筋量をどうやって戻すかということに主眼をおいていますので、基本的には生存のためのメカムズムから反していることになります。つまりなかなかダメージを受けた筋肉がほっといても自然に戻らないのは、代償機能にて早く動けるということを優先するからです。
 運動連鎖アプローチ®においては単一の筋肉にフォーカスをあてて、isolationするテクニックを提供しています。つまり関節運動として自動や抵抗下の運動においてはマスの筋群が収縮してしまい、肝心の強化したい筋肉は代償作用としての機序が発動してしまい抑制されてしまうのです。よって収縮力や絶対パワーではなく、相対量として際立たせることで、脳内においてよりクリアに認識しやすい環境にもちこみます。つまり脳内においてはたとえ弱い刺激であったとしても、その瞬間により印象深く刷り込むことで促通することが可能なのです。

②高齢者においては軟部組織に目を向けることが優先となります。アライメントや骨の構造そのものの変化を元に戻すことが難しいことと、またどこまで戻せるかがリスクを伴うため予想がつきにくいこともあります。まずは水平面と前額面の調整を施して矢状面のどこまで自然に修正されてくるかを観察します。つまり強制的に姿勢を伸ばすという発想はおいておきます。不可逆的変化と可逆的変化が混在している中で、どこまで可逆的変化を引き出せるか、潜在的に有しているかをゆっくりと経過を見ていく必要があるのです。積極的に修正していくというよりも自然に馴染んで変化してくるのを待つのです。また見た目で明らかな姿勢やアライメントの変化がおきなくても、モビリティが生まれてその運動方向に僅かでもモビリティにともなう筋活動の兆しがでてくれば、それだけで身体イメージが想起されてくることで全身の運動連鎖が賦活されてくるのです。よって動きの躍動感やどことなく力強さなど、定量的には表現しずらい現象として現れてくるでしょう。つまり患者自身の自覚的な表象が変わってくるのです。前向きなコメントも出てくるかもしれません。よって椎間関節へのアプローチは、変形性脊椎症前の腰椎椎間板ヘルニアや腰痛そしてスポーツパフォーマンスにおける矢状面の骨の制御による前方への推進性への転換などが最も適応となります。
スポンサーサイト

コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0