道場生からの質問コーナー

Q1・頸部の回旋は膝・股関節の回旋にも影響があるとの説明がありました。
仮に膝の最終伸展域での下腿外旋が起きず、ラグのようなものがでたら、頸部対象
として連鎖を使い変化を起こす事が可能でしょうか?
また可能であれば下腿外旋は頸部左右のどちらで促されるか知りたいです。

A1 これはなんとも言えないところがありますね。必ず連鎖があるという法則はなく、あくまでその人なりの運動連鎖だからです。つまり人によって形成している連鎖パターンが違い、バリエーションがあるのです。ただ頸部回旋と仙腸関節そして膝関節と距骨は連鎖しており、かなり関係が深いことは確かです。そしてどちら側の頚椎というよりも、反応があるということが最優先となります。左回旋だとしても右から見ても左から見ても動いていることには変わりないので、左右どちらでというのは表現ができないのです。ラグということになると、一足飛びに頚椎というわけにもいきません。あくまでも大腿四頭筋の筋収縮と関節運動のタイミングの問題だからです。筋肉の機能的な病理の進行がそれほどでもなければ、連鎖にて遠位からのアプローチが著効を示すこともありますが、大概はラグというのは膝関節の要素が破綻しているものです。また下腿外旋がおきないからラグになるという一方向の問題でもありません。膝関節の伸展時の回旋にはバリエーションがあり、内旋から外旋へと螺旋に動きの軌道が働くこともあります。もし頚椎へのアプローチ一発にて良くなったとしたら、それは一度運動パターンをイニシャライズできた時であり、それはどのような身体への刺激にても変わる可能性があるのです。本来は法則性のように連鎖のある部位にて改善できれば論理的なのですが、生体は時に刺激という衝撃によって変わることもあるのです。慢性的なパターン化によって起こっている現象についてはそうですね。

Q2・眼球運動と椎前・後筋の連鎖について記載されている文献などあるのでしょうか?
それに加え、評価指標として定型的なものはあるのでしょうか?

A2 文献としては眼球運動と後頭下筋に関するものがあると思います。また以前道場生で、半側空間無視と後頭下筋との関係についての発表で、改善をみた症例があることを発表いただいたこともありました。その時の資料などを探しているのですが、また見つかったら載せていきたいと思います。
 評価指標としての定型的なものは運動連鎖アプローチ®において、臨床のなかで検証して確立していったものになります。ただし触診をして感覚入力を送り、そしてモニタリングをしるということが必須となります。つまり同じ眼球運動においても、そこを意識するのとしないのでは全く違う現象がみられるのです。
 つまり本来は働くべきところが働いていないことが多々あるのです。いずれにせよ後頭下筋=上位頚椎の運動ということになりますので、頸部の回旋と後頭環椎関節の屈伸という作用に関する運動においては必ず働くことになります。それが眼球運動であり下顎の運動ということになります。これは明らかに運動学的にも、そして眼球運動の特性を考えても論理的に働いてなければいけない筋群なのです。



Q3・ヒトの身体の原理原則…
簡単に理解できるものではないですが、先生が思う考えの一端に触れたいです。(ご教授下さい)

A3 ひとの身体の原理原則は抗重力下にあるということです。つまり重力下における制御というのが原理原則の発端となります。そして、重力があるということは重心のコントロールが不可欠であり、軸が正中重力線に修正するための作用を果たします。この身体軸とは構造的には背骨が位置しており、また構造としても軸芯に価する機能を有しています。その軸芯はバイラテラルに表象されており、センタリングを形作っています。身体運動は身体イメージと実際の動きとの照合であり、そのミスマッチが機能障害の発端となります。原理原則というのは普遍的ということであり、万有引力のようなものですね。他にもひとが人でたらしめている身体法則は幾重にも存在するとは思いますが、運動連鎖という観点からの優先事項としては以上となります。
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