認知症に対する理学療法

活動と参加という視点

若年性痴呆に対しての新オレンジプランが公表された。以下は讀賣新聞からの抜粋です。

 『政府は27日午前、認知症対策についての関係閣僚会合の初会合を開き、手薄だった発症初期や65歳未満の若年性認知症への支援強化を柱とする国家戦略(新オレンジプラン)を正式決定した。

 認知症の人が約700万人になると見込まれる2025年度までの取り組みをまとめたものだ。

 認知症対策は厚生労働省が13年度から17年度までの「認知症施策推進5か年計画」(オレンジプラン)で進めているが、安倍首相は昨年11月に東京都内で開かれた「認知症サミット」の日本会議で同計画に加え、省庁横断的な国家戦略を策定する方針を表明。厚労省、警察庁、消費者庁など12省庁が共同で戦略をまとめた。

 国家戦略は公的サービスがほとんどなかった発症初期に関し、専門医の指導を受けた看護師、保健師が自宅訪問して相談や支援にあたる「初期集中支援チーム」を17年度末までに全市町村に作ることや、若年性認知症の相談窓口を同年度末までに全都道府県に設けることを盛り込んだ。20年頃までに日本発の根治薬の治験に入る方針も明記された。』

認知症に関しては現在社会的にも最大のトピックスと言っても過言ではなく、どの職業がということではなく、社会全体が取り組んでいくべき最重要課題である。

リハビリ専門職としても地域包括ケアを某表としていることを考えても、当然ながら直面するべき事項となります。

しかしながら理学療法において、認知症については興味の外に置かれていたことは否めない。

身体重視にて突き進んできた50年、心身全体のという表現がしっくりしだしたのもここ最近ではないでしょうか?

認知症、うつ病、社会保障費を圧迫してきる要因として、ロコモやメタボリックと並んでの予防か不可欠な事項!

治療をメインとした病院勤務が多い理学療法士には、具体的なビジネスモデルに繋がっていないのが実情です。

つまりは必要性とやりたい気持ちがあったとしても、医療と介護の保険のもとに仕事をしている我々において、どこの区分にて収益を上げるか?という雇用する側としては最大の問題が横たわっています。
やりたいことと…
やらねばならないこと…
やるべきこと…

やりたいことは…予防や社会貢献などのより良い街づくりといった言葉が若者からも聞かれます。スポーツに関わることも最大の関心ごとですね。そして最も50年間醸成してきた、学術と臨床思考!そこからは治すという身体機能がメインになります。

若者の関心ごとは理学療法の追求であり、可能性!その可能性とは治療技術であり治すということ。そこに突き詰めなければ、そこが無くては、そこが自信を持てなくては、果たして社会貢献といったときに『あなたは何をする人ですか?』となります。単なる職業を言ってもよくわからない、通じないのです。

名刺代わりにこれだと言えること!
『動きやすい身体づくり』
これも漠然としてますね。
『動きを治療とする理学療法』
これも理学療法士の説明であって自分の!ではない。
『運動連鎖アプローチ®を立ち上げ…』かなりの核心に迫ってきましたが、運動連鎖アプローチも概念的な表現となります。
『骨盤と足、顎を運動学的な視点から構築する』例えばですが、ここまで踏み込むと具体的にわかりやすくなる。
しかしながら自称ですので、確固たる研鑽!学術的な背景が取り組みが実績も必要となります。

『姿勢分析機器を使って…』
このように何を用いてという事において、クライアントはイメージしやすくなる。
『なになに法を用いて…』
これも一つの大きなアピールですね。しかしながら理学療法ということを念頭に置くと、一つの特化した方法論を提供するというスタンスには疑問も湧きます。

『東洋医学的な見方で…』
これは理学療法の世界において特別なだけであって、専門の世界はすでにあります。東洋医学の世界にて第一人者になる覚悟がなければ、みだりに振りかざすことはしないほうがいい。

この、核心に迫ることが自信であり、一流であり、人を結びつけることになるのです。
例えば『足、仙腸関節、背骨、顎をメインととして運動連鎖を整え、軸のある動きやすい身体づくりをします』

そこに何を用いて!客観的にも、学術的にも!ということになります。
研究
論文
書籍
肩書き
道具
機器
ライセンス
実績

これらがなくては、自称以外の何者でもありません。私もまたこのレベルから抜け出せていません。模索!段階です!

若いセラピストにて出ている人もこのレベルです。ここから抜け出すにはどうすればいいか?実は地味に力を蓄積し、努力をしている人はたくさんいて、そのような人達は表にでていないことも多い。つまりは表に出たいから出ている!というだけであって、出るべき人、出てもいい人が出ているわけではないという現実です。しかしながら出たい人が結局は目立っているのが現実なんですけどね。

しかしながら地道にコツコツ積み上げている人には、敵わないところがあります。真の実力者!自分中心の自己アピール者は、地味な黒田タイプには頭が上がりません。派手な自己プロデュースが陳腐に見えてしまうからです。地味な黒田を前にすると、そのノリにて席巻することは出来ないからです。大衆に対しては通用しますけとね。


さて本題ですが、

認知症に対する理学療法

これはありません。

認知症に対して理学療法士として何ができるか?

このような視点にて出発する必要があります。

すでに出ている運動療法の効果を示したところで、具体的な何ができるか?というハウトゥが必要なのです。

何ができるかをまとめて、しかるべきときにさりげなく、こんなことに役に立ちますよ!我々は!そして既にこんな、モデルケースにて取り組んでますよ!という準備が必要です。

活動と参加をみれる視点こそがリハビリ専門職として必要なスキルですよ!と国も推奨しているようですが、刺激→反応系にて治療の効果を発揮してきた価値観から脱却できる、進化できるいい機会となるでしょう。

やりたいことは何か?
何かやりたいことはありますか?
こんな問いかけがキーワードになりそうですが、我々においてもいきなり言われて、それも生活レベルにてとなると答えに窮するかもしれません。

しかしながらボトムダウンの考え方として、理学療法に応用することができます。つまりは治療はある意味ボトムアップになります。良くなれば動けるようになりますよ!と。

ここに興味があるのは当然で、この追求と探求は不可欠です。しかしながら50年の歴史の中では、職能として、社会全体に対しては至らなかったことは事実です。
若者に対してはその興味と関心を削ぐことはできません。

そこにジレンマがあります。
活動と参加の、視点と治療の視点!
ボトムアップとボトムダウン

やりたいこと、やれること、そこから導き出す理学療法ー!

もう少しわかりやすい単位にて説明すると、先ずは動いてみてやってみて、そして、局所の痛みが治るかどうかをみる!

つまりなエクササイズツールを使ってみて、そして結果的に治るかどうかをみる。

機能的な評価から実はエクササイズツールのフォーマットへの移行や、ある治療方法へのマッチングは難しいのです。

私はこの方法を習ったから使うんだーと、ある程度のやれることをベースに考えるからです。ましてや活動と参加は、先ずは行ってみましょうよ。ご近所の集まりに、それには外に出なくでな、歩きがしっかりしなくては…
ところが出てみると意外に歩けてしまう。そこに成功体験や楽しみを見出せれはなおさらです。
よく外泊は厳しいな…と思っていても、一時帰宅した後はものすごく元気になって動けるようになるということがあります。機能的な評価では出来ない!となるでしょう。心身の包括的な視点が活動と参加なのです。
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