運動連鎖道場in米子final

頭頸部~顎関節の運動連鎖




 本日で4ヶ月におよぶ、運動連鎖道場in米子が修了しました。
米子といいますと鳥取県になります。山陰地方での開催は私も初めてであり、決して便がいいとは言えません。しかしながら、何度も足を運んでみると、慣れてくるものでそれほど遠くも感じなくなりました。



 米子は大山が一望できるのんびりした場所です。その空気は本当に悠久の時を刻むような独特の時間の流れがあります。私の出身はその下にある兵庫県ですが、また関西圏と山陰地方とは空気が違いますね。いつも思うのは、この空気や場の流れは何で規定されているのか不思議です。波長だとは思いますが、その波長の出所はなんなんでしょうか?空や自然から発する波長なのか?おそらく活きている人が作り出す何かだとは思いますが、こればっかりは誰にもわかりません。

 さて最後の二日間のテーマは顎と頭蓋になります。運動連鎖道場を通して、臨床思考過程と臨床推論を一貫して源流として通してきました。ともすれば、すぐに良くなる方法を身につけたがるのは常です。実際に懇親会などで話しても、どうしても方法論を学びたいと思う気持ち、そしてそのような場所に魅力を感じることは本音としてあるようです。実は私は運動連鎖アプローチ研究会という名前を立ち上げる前は、理学療法Howtoメソッド研究会という名前で立ち上げようと思ってました。しかしながら、確かにその当時は徒手療法だろうと、何でもレクチャーできる気持ちはありましたが、方法論を話すときっと明日からその方法を使うんだろうな・・と思ってしまいました。つまり、翌日からその方法を試すことは別に悪いことではないのですが、何でもかんでも全て同じ方法で対処しようとするその思考は果たして本当に医療従事者としてあるべきスタンスなのだろうか?そんあ疑念が湧いてきたのです。全ての方法は適応と限界があるわけで、そして得意な病態や部位があります。どの方法論をみても最初は最も適応となる分野から産まれてくるのですが、必ずといっていいほど新しい展開を見せなくてはいけないという切迫感にかられ、フライングをおかしてしまいます。つまり得意な分野から産まれたということは、最も適応である病態に対する方法のはずなのですが、そうでない領域まで手を伸ばそうとしてしまうのです。そうすると、当然無理が来ます。全ての部位や病態をその一つのコンセプトにて網羅しようとするのには無理があるのです。新しいものを提供しなければ、ブラッシュアップしていかなければ、人の興味をひけない、まるで締め切りのある作家か、曲を生み出し続けるアーチストのように意図しないところで担ぎだされてしまう結果なのだろう。個人から始まったときは自らの考え方のみで決定できますが、大きな団体になればなるほどその集合体の代弁者となってしまいます。

本題に入りますが、顎関節の開閉は蝶番運動と滑り運動によって成り立っています。この開口運動に影響を与えているのは、外側翼突筋、咬合、咬筋、舌骨上下筋群、後頭下筋群、上位頚椎、頭蓋、姿勢など多岐にわたります。何をやっても改善するとも言えますし、あらゆる要因が絡んでいるが故に効果も一過性に終わってしまうともいえます。今回、特に強調してアプローチしてこととして、咬筋のベクトルになります。咬筋は深層と浅層があり、走行のベクトルが違います。交差するほどではありませんが、繊維方向が少しクロスしています。具体的には深層は斜め前、浅層は斜め後ろに走っています。つまり転がりと滑りの動きは、この筋繊維の走行からも規定されていることがわかります。つまり深層繊維の滑り方向への誘導と、浅層繊維の引き戻す作用による、転がり運動につながるのです。しかしながら、実際には顎関節の動きは作業側と平衡側があり、滑りの度合いに左右差があります。つまり、基本的には作業側は滑りは小さくなり、平衡側は滑りが大きく出ます。そしてクリック音が出てくる、顎関節症の全長となりやすい側は作業側となります。クリック音につながりやすい作業側はもちろん問題なのですが、平衡側の滑りの度合いも作業側の機能障害を、規定している可能性があるのです。これは患側と健側の関係とも似ており、健側が患側を規定していることがあるのです。つまり患側があるということは、機能的には健側もあり得ないのです。観測そのものは機能的に障害を有するということは、二足直立歩行におけるリズムとバランスは既にくずれており、健側も機能的には正常歩行からは逸脱してしまうのです。
この原則は顎関節においても例外ではなく、作業側があるということは、対の関節を持つ下顎骨において平衡側も作業側の機能障害に何らかの影響を、及ぼすことが考えられます。
この平衡側の咬筋繊維を観察すると、作業側のベクトルとは左右差があることが観察されます。つまり、より滑りの運動を助長するような、本来は斜め後ろに走行している繊維が、斜め前に変位しているのです。よって平衡側をより平衡側にたらしめているのは、同側の筋繊維だったりするのです。
このように筋肉のアライメントが問題となる場合は、コリを解すとかストレッチをするという行為だけでは問題は解決しません?アライメントを変える必要があるのです。ネジをネジネジと回すように咬筋を動かして、左右のバランスがとれるポジションを見つけます。そして、そのバランスがとれたところで、さらに開口してもらい、どの角度にて制限因子となっているかを同定します。その角度角度にて刻々と変わる筋繊維の緊張や膨隆具合を観察しながら、ベクトルの変化をモニタリングし、tightな部位の出入りに対してアプローチしていきます。ようは関節の角度別にブレイクテストを実施していくような感じです。
このような咬筋へのアプローチによって、開口時の顎関節の動態に対する一つの要因を取り除くことができるのです。

四ヶ月はあっという間でしたが、また山陰地方にも、戻って来たいと思います。道をこれからも歩んでいきましょう。
皆さんお疲れ様でした(^^)
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