認知症800万人時代

認知症行方不明者10,000人

徘徊の行動パターンを研究するという話をニュースで小耳にはさんだ。まずはこの認知症の行方不明者の実態を明らかにすることに寄って、分析をするための意義がでてくる。行方不明者が亡くなることも少なくない。大半は自宅の半径1km以内にて発見されているとのこと。徘徊して行方不明になったら、即周知して地域の方々に協力いただくことが大切なようです。確かに一日でも外で過ごすことを考えると、一昼夜だって無事であるという確証はありません。
 徘徊して無事保護されても身元がわからない人もいるとのこと。自分の名前や年齢、住んでいる場所もわからないので手がかりも無いということです。警察が身元を探しても何も得られないということも。
 社会の制度が想定していないということも一因のようです。
できるだけ保護されたときの情報を正確に残しておくことも必要です。身なりや所持品、写真を撮っておくことも大切です。
 徘徊によって高速道路や鉄道事故などが起きています。そこで責任が家族に問われることになります。賠償責任は保護責任として生じるのでしょう。24時間見守り続けなければ、徘徊を監視することはできないはずです。しかしながら、世間の眼は賠償を家族に負わせるべきだという論調が渦巻いています。片時も眼を離すことができない家族のことを考えると、果たして家族が悪いと一言で非難するその論調は当事者意識にたって考えているのでしょうか?ただこのような事故は間違いなく世間に迷惑をかけることになるわけで、当然非難がまず先立ちます。余程、家族が努力していたんだと気をつけていたんだという、その余程がなければ周りは納得しないのです。限界を見せることで周りを納得させることができる、周りの賛同を得ることが出来る。その道は生半可なものではありません。追い込まれてぎりぎりの線に立たなければ理解は得られないのです。
 
 つまり認知症を抱える家族が追い詰められる・・・という認知症の当の本人だけでなく、その周辺がさらに大変なのです。家族への社会のサポート、行政や地域からのサポートが十分ではないと思っている家族は87%とのこと。理解・・・おそらく全てを完璧にサポートしてもらうことはできないことは良くわかっているはずです。しかしながら理解してもらうという、そのことで家族は一歩を踏み出せるのかもしれません。
 今後問題は深刻化してくる可能性があります。独居老人の増加です。
 訪問介護やヘルパーのサービスを受けることで、できるだけ週の予定を埋めていくことが理想ですが、それでも大半は一日で過ごすことが多くなります。そうなってくると施設への入所を考えるしかありません。しかしながら空きがないなど、また本人が自宅での生活を望むことがあり、スポットにて訪問介護を続けるしか無い現状があります。介護保険では既に限界にきている、というより介護保険そのものの制度が対応できないものだということです。
 地域で認知症を支えようとする試みをしている自治体もあります。北海道の釧路市です。家族が警察に行方不明者として警察に届けられると、直ちに地域にその情報が共有されます。そして手配書が7つの街に送られ、新聞配達、ガソリンスタンド、タクシー会社など協力施設は350。そして、30分間隔でFMから手配書の内容が繰り返されます。直ちに番組を中断して放送されるそうです。地域ぐるみで行方不明者を見つけ出そうということです。
 市民の間にも協力の輪が広がっています。おそらく一番大切なことは個人の努力や家族の尽力は基本単位ですが、街の人たちそのものが直にその情報にアクセスできる、シナプスがつながる、ということです。周知徹底というそのあらゆる関係機関の連携をもって、多くの眼で探すということです。結果的に55名の不明者のうち一般市民によって17名が見つかったとのことで、これは警察16人、家族15人を上回っているのです。街を徘徊していると、少し不審な動きになりますので、誰もが少しおかしいな・・・と感じるはずです。そのおかしいなというその状況を、直に通報できるかどうか・・・関わらないように無視して通り過ぎるか。。。都心では後者になるでしょう。地域との連携の壁になっているのが、個人情報保護法です。この個人情報保護法をどのように解釈して適応させるか?例外という規定にて釧路市では対応しているとのことです。何かのシステムやつながりを作るということは、地域連携はもとより法律や条例など様々な環境を整えていくための取り組みが、多くの人たちの協力によってできるのです。
 またもう一つの問題は、認知症を隠そうという意識や地域性もあるのかもしれません。しかしながら地域ぐるみでこの問題に取り組み、新たな仕組みづくりが求められているのです。
 理学療法においても予防を考える時、方法論が先攻することが常ですが、周りを取り込んで、いや周りとつながって、周りを巻き込んで、地域づくり仕組みづくりを率先的に働きかけられる人材として取り組んでいく意識の改革がまず求められるchangeであろうと思われます。
 高齢者の当時者の意識と目線にたって、考えることで自ずととるべきアクションが決まって来るであろうと思われます。
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