パーソナルセラピストという新しい考え方③

生活リハビリにみるパーソナルトレーナーとしての姿

 理学療法士は基本的にはアナログを好みます。つまり、生体への感覚入力による内在的な営みの小宇宙を知ってしまったら後戻りできないのです。この魅力に取り込まれて、この仕事の醍醐味を感じている人は沢山いるはずです。
 また、この法則を見つけることで、人は特別な力を有したと時として感が違いしてしまうこともあります。何故なら時代の救世主たるものは、不治の病を触るだけで治してしまうという奇跡を見せるからです。
 このアナログは徒手療法やハンドリングといったカテゴリーにて今も燦然と我々を魅了し続けています。しかしながら時代は最先端医療によって、どんどん革新が行われており、いつまでたってもそのアナログがメインストリームを飾ることはありません。別段、飾るためにやっているわけではないでしょうが、そこにかかる人材と予算と時間の歴史が医療にはあるということです。アナログの徒手療法は関節や軟部組織に対してですが、むかーしから治療家が脈々と取り組んでいることであり、我々がその先代を追い越しているかどうかと意割れればそれは、誰も比較検討できないが、自分が時代を通して第一人者であるとはとても言えないでしょう。何故ならパステオパシーであれ、整体であり先駆者がおり、その体系化された考え方やアプローチを参考にして真似ているわけですから。
 不思議なことに自分がそのテクニックなりを用いるときには、他人の考え方やコンセプトを用いているにも関わらず、オリジナルの使い方をしていると思い込んでしまうのです。これは何故か?それはそこに臨床思考過程が存在するからです。ステレオタイプの通り一遍等のプログラムや方法のみを、誰から構わず同じように提供するのでは、それはまさに借りものの櫓(やぐら)のようなものです。この患者さんのこのタイミングにて、この時に渾身一滴を注ぎ込む、そのリアルタイムはステレオタイプではないからです。結局はそのような臨床思考過程とリアルタイムに変化を追随していくことが、生体に寄り添い導いてくことの実感であろうと思います。
 上手く使いこなすとは、忠実にマニュアルに沿ってというだけでなく、そこにリアルタイムな共感が存在するのです。

しかしながらパーソナルトレーナーとして、予防に関わるとするならばメインは介護予防だとしても、予防の概念は世間一般的にはそれだけとは限りません。

パーソナルトレーナーとして最も独自性とリハビリらしい発展の仕方をしているのは、住む場所づくり、町づくり、生き甲斐作り、役割作りに理学療法士、作業療法士として関わっているということでしょう。これは明らかにスポーツトレーナーやインストラクターとは異なる分野です。しかしながら、その精神は、まさにパーソナルトレーナーとしてのその人がより自立して自らの意欲をもって歩んでいくためのサポートなのです。
 理学療法、作業療法は何のためのアプローチなのか?在宅や訪問においては、必ず活動や作業に結びつくように機能的アプローチを思考します。つまり、リハビリ専門職が生活にもとめられるのは施術ではないのです。訪問マッサージがありますからね。深夜のドラマで小池栄子が主役で訪問マッサージ師
として主役を演じていたのですが、そこではしっかりとリハビリメニューとして機能的なプログラムがノートにびっしりと書かれていました。
 理学療法はそこでは手段であり目的ではないということです。その先に活動と参加にどのように結びつけるか、意欲を向かわせるか、創造できるかということにかかってきます。私は南相馬にある、浜通り訪問リハビリテーステーションを見学に往訪したときに、そのステーションに流れている考え方にとても感銘を受けました。運動連鎖アプローチはどちらかというと治療に特化したコンセプトですので、ICFの理念が社会には求められているんだと実感した瞬間でした。

 このように生活リハビリとも称される、地域や在宅においては、類を見ないパーソナルトレーナーとしての独自性が確立されつつあるのです。
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