肩関節インナーマッスル

使えるインナーマッスルエクササイズ


肩関節インナーマッスルの重要性は言わずもがな、です。
一般的にはチューブなどを使って、アウターを出来るだけ抑制して、インナーを促通することが望ましいといえます。
エクササイズの収縮にはコンセントリックがやりやすいこともあり、内旋や外旋も筋肉が短縮する方向に抵抗を加えます。しかしながら筋肉には短縮による出力とは別に、スタビライザーとしての作用があります。スタビライズは短縮とは別の作用であり、拮抗筋も関与してきます。その、関与はエクセントリックとも言えますし、アイソメトリックとも言えます。それは本来ある相反神経支配とは別の運動形態であり、主動作筋が働いている時に、拮抗筋が弛緩しているというシメトリカルな作用とは違います。
つまりは、スタビライズとは不安定な肢位にあることで、関節運動ではない固定性と安定性を醸し出す形態になるのです。
肩甲下筋は内旋運動になりますが、肢位によっては拮抗筋である棘下筋のスタビライズが必要になってきます。
つまり、脇を締めた肢位での内旋運動にはおいては、内旋時に棘下筋のスタビライズの関与は少ないと思われます。しかしながら、内旋位からスタート肢位に戻す時に、棘下筋の腋窩から肩甲棘に沿った繊維の収縮が感じとれます。
この棘下筋の腋窩を跨いだ筋腹は、比較的膨隆していることも多く、これはむしろ良くないコリのようなものです。
野球選手に多い、ポステリアーアスペクトの短縮は、まさにこの腋窩に近い棘下筋の過剰な負担によるものなのです。

棘下筋は肩甲棘に沿った繊維だけでなく、肩甲骨面を広く覆っており、いわゆる肩甲棘に沿った繊維を上部繊維とすると、肩甲背面は下部繊維と称してもいいと思います。
例えば側頭筋は、前中後部繊維に分けて機能しています。噛み合わせ部位により、働いている繊維が違うことがわかります。
それと同じように、広く覆っている繊維を持っている筋肉は、主動時に一様に働いているわけではなく、関節肢位によって繊維の働く分布が変わってくるのです。
長い筋繊維においても、近位と遠位では一様ではありません。大腿筋膜張筋などは際たる筋肉です。

ピッチングにおいて棘下筋はコッキング時の肩関節の誘導とに働きます。しかしながら、この時に確かに短縮位になるからといって、コンセントリックかと言われれば少しニュアンスを変えなければなりません。
チューブを引っ張るコンセントリックと、ピッチングにおける連続的な中での筋活動は大きく趣が異なるからです。
つまりコッキング時は肩甲下筋のエクセントリックによる働きもあり、チューブでのエクササイズとは主動と拮抗筋の相対的な収縮関係に差があるのです。
大きな力を出すための短縮ではなく、関節を誘導するための働きとの区別が不可欠です。

誘導とは棘下筋の一部の繊維の偏った働きではなく、一様に満遍なく柔軟性を持って作用しなければなりません。

つまり連続的な運動や関節運動、またピッチングのように頻回に繰り返す動作の場合、特に生理的な筋緊張を逸脱することは極力避けなければなりません。

つまりは、肩関節のインナーマッスルは大きな出力を強いられることによる、使用頻度の制限が不可欠だということです。その辺りはアメリカは徹底されており、日本の投げ込みという文化とは相容れないところなのかもしれません。
日本の場合は大リーグのように上半身に頼った投げ方ではなく、下半身を存分に活かした重心移動により成り立っています。この辺りが投げ込みによって、全身の協調性を磨いていかなければいけない要因かもしれません。
つまり下半身が出来ていなければ、自ずと肩にも負担がかかるということです。
マウンドやボールの質も、おそらくアメリカ仕様ということは、そのフォームなりに合った素材や重さであろうと思われます。
しかしながら下半身を使ったフォームが、ある程度の投げ込みによらなければいけないとするならば、それは肩のインナーマッスルに負担は避けられなくなります。
質と量の兼ね合い!
勝つためにマー君は完投を義務付けられていたことを考えると、このままのペースは難しかったかもしれません。

つまり肘に負担をかけないためにも、コッキング時の肩関節の水平外転運動による、棘下筋の腋窩繊維部への負担を避けなければいけないのです。そのためには棘下筋繊維を満遍なく使う必要があります。

また筋肉は収縮ではなく誘導という作用があり、その誘導作用を最大限に活かすことで、次に来るアクセレレーション時の制動にも転換しやすくなるのです。つまり、エクササイズにおいては、内旋運動時における棘下筋のスタビライザーとしとの作用を高めることが不可欠なのです。
具体的には腋窩を締めて行う内外旋運動ではなく、腋窩をオープンにした肢位での、上腕骨のコントロールが必要なセッティングにてエクササイズを行います。

筋の肥大は、萎縮していては話にならないことを思えば不可欠です。何を優先するかということになりますが、少なからず筋力強化トレーニングと言われるニュアンスによる、筋量の増大は時としてマイナスに働くことになる可能性が考えられます。身体を外力から守るというのであれば、それはプロテクターが必要で、筋肉にて覆うという発想にて、日常生活レベルであれば何の問題もないでしょう。
そこにパフォーマンスという、コーディネーションにおいては、弱っていては駄目ですが、そこからは筋の使われ方、参画の仕方に寄るのです。
より実践的な条件でのエクササイズへの転換を、本当の意味での使える身体運動や筋活動への営みを提供するための方法を模索して行きましょう!
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