肩甲骨と肩関節と歩行

運動連鎖道場13期金曜日コース 第五回 報告
肩甲骨と腸骨の内在的応力

5/24金曜日コースに、第五回の開催でした。
テーマは上部平衡系。
この、上部平衡系は舌骨を介して顎と肩甲骨の三連鎖を指します。舌骨を介して肩甲骨と顎をつながなければいけない理由は何なのか?
肩甲骨と舌骨、顎は不安定な要素を備えている、部位になります。関節運動学的な作用だけではなく、重力平衡系として姿勢制御に関与しています。
つまり、関節運動学的なアプローチは、あくまで部分的な関係であり、重力の中でいかに機能しているかという視点での役割についての言及はほとんどありません。
肩甲骨のスタビリティは、上部の中下部に分けられます。
上部は肩甲挙筋と肩甲舌骨筋、小胸筋どの、関与になります。
これらの筋肉がアウターである僧帽筋とのバランスをになっています。
また肩甲骨の中下部のスタビリティは、前鋸筋と菱形筋になりますが、この前鋸筋も上中下部繊維に分けられます。前鋸筋は腸骨筋と連鎖を有しており、さらに菱形筋は腰方形筋と連動しています。
この前鋸筋と腸骨筋の関係は、歩行時のロコモティブな関係になります。
つまり正常歩行とは、コンセントリックではなく、制動作用がメインであるということです。
筋連結などの物理的なつながりでなく、歩行時のプログラミングになります。
ヒールコンタクトにおいて腸骨筋が作用しますが、同側の前鋸筋は伸長性に作用します。つまりはヒールコンタクト時の肩甲骨は内転方向に動くことになり、前鋸筋はその制動に関与するということです。
2013-05-24 15.02.39


この前鋸筋を腸骨筋との連動性について述べていきます。
歩行時のエクセントリックとは、歩行時になぜに対になって手足がでるかということです。なんばといわれる同側の上下肢のセットでなく、対側ということは逆方向のモーメントが働くということです。本来であれば前方に進むためには逆方向に手を振っているわけで、そのために身体内に拮抗した力を発生させることで推進力を発生させるのです。
拮抗した力、つまりカウンターを身体内にいかに発生させることです。
 スプリンターにおいても体幹を強化したことで走りが安定してということはよく聞きますが、今現在体幹を鍛えていない選手は皆無でしょう。誰もが考えうる体幹などのトレーニングをしているなかで、さらに差別化とより進化を促すためには単に体幹を強化するというだけのニュアンスでは無理だということです。

その心は、安定して見える体幹は固定している、固まっているということではないということです。安定してみえるということは、それに比例して拮抗した莫大な力が身体内に発生すており、その制御によって前方への推進に変えているということなのです。

話を戻しますと、肩甲骨と骨盤の拮抗した動きによって歩行は成り立っています。パワー系のスポーツが多い現代において、いわゆる手足が同側一緒に動くということは有得ないのです。つまり古武術などで、そのまま倒れこむように前掛になることで、素早く動けるという指導方法が一世を風靡したことがありますが、これはバスケットなど対面にて抜くときの動きであり、日本人の左右への動きの得意さによるのです。日本人は左右の動揺が得意というか、動揺が大きい民族です。前方には苦手で特に加速をもって推進していくのは苦手です。草履や草鞋であれば倒れこむような動きが不可欠ですが、ハイスピードでのスプリントは向かないのです。また脇差しや刀を腰に差している場合は、なんば用の動きのほうが合目的なのです。

 実際に現代の走りになんばが応用されているというのは、その要素はあったとしても拮抗した応力を発生させることで推進するパワー系のスプリントにおいては有得ないということになります。
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