慢性疲労症候群

難病について理学療法士はどうあるべきか?

 コストマン症候群という免疫不全症で全国に80名しかいない難病の方の就労支援について、Eテレのハートネットという番組にて放送されていました。先天性であるがゆえに保険にも入れず、就職もできず、しかしながら治療費は莫大にかかってきます。昨年施行された障害者総合支援法により、難病も障害者として認定されるようになりました。実は身体障害者とリハビリはきっても切れない関係にあるのですが、我々は機能障害の回復という観点が大半の意識を占めており、いわゆる難病系に属するクライアントについてはおざなりになっていると言わざるを得ません。
 回復過程にある結果がわかりやすいものに対しては興味や研鑽を積むものの、小児や療育関係においては関わっている当事者以外はなかなか情報も少なく、ぞの実態について問題意識を持っている人が意外に少ないように思います。

 難病は300~500もあると言われており、本当にまだまだ知られてない疾患や病態、そして理解が不足していることは確かです。病院のなかにおけるリハビリは回復期から在宅へという回復過程のなかにあります。そしてADLを環境や福祉用具により包括的に活動をサポートしていくことになります。医療から介護へという超高齢化社会到来を目前として、国も協会も当然そこにスポットが当たります。もっとも社会的にトピックスとなっていることこそが、より専門性やアピールをすることができるからです。

 1月15日に日本障害者協議会(JD)もニューイヤー交流会が開催されました。

そこには40以上の団体からの参加がありました。そこに「慢性疲労症候群をともに考える会」の理事長であられる、篠原さんという方にお会いしました。リクライニング式車いすの背もたれを水平して寝ておられました。ご自身が慢性疲労症候群で、座位をとることもつらいようで、リハビリでもしようものなら一カ月間疲労がとれないとのことです。
 慢性疲労症候群(CFS)は筋痛性脳脊髄炎(ME)と同義であり、国際的には後者が適切な表現のようです。それはMEが世界保健機関の国際疾病分類において、神経系疾患と分類されているからです。
 慢性疲労症候群は、中枢神経および免疫システムの深刻な調整障害、細胞のエネルギー代謝およびイオン輸送の機能障害、心臓血管系の異常を伴う複雑な疾患です。

 障害者総合支援法では障害福祉サービスの対象者に「難病」が加わりましたが、国の調査研究助成対象の130疾患と関節リウマチとする方針を示しました。
 筋痛性脳脊髄炎(ME)は対象とならなかったようで、対象外となる患者団体は「病名で区切らず、生活実態から判断すべき」として、国への働きかけを検討しています。
 患者会の代表はほぼ寝たきりで、食事も外出も介助者が必要であること、難病患者は身体障害者手帳の取得できない人も多く、現行の障害者自立支援法の対象にならず、福祉サービスは全額自己負担となってしまいます。

 難病とされるだけでも数百にもおよぶ中で、社会的に認知されていない疾病もまだまだあると思われます。こういった世間に埋もれてしまいそうな疾病や障害に対して、リハビリという観点から発信していくことも、おおきな役割ではないかと思います。
 
 また今回痛切に思ったことは、はたしてこの難病患者さんに対して治療としての理学療法にて貢献できるのだろうか?ということです。医学的にはこれといった切り札があるわけでもない場合は、理学療法としてもお手上げなことが多々あります。もしかしたら治るような対象者に対してのみ、見ているのかもしれません。いかに腕に自信があろうとも、おそらく難病患者さんへの治癒は限界があるでしょう。そういった意味においては、自分たち自身の職能を誇大にひけらかすものでもないことは明らかであり、できる限界を知りつつ、それでいて可能性は捨てない粘り強さが不可避と思われます。

CFSの詳細につきましては、http://mecfsj.wordpress.com/ をご参照ください。

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