浜通り訪問リハビリステーション往訪日記

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浜通り訪問リハビリステーション往訪日記

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12月14日金曜日
11月1日に南相馬にオープンした
一般財団法人 訪問リハビリテーション振興財団
浜通り訪問リハビリステーションに往訪してきました。前日に福島入りし、早朝のバスにて南相馬の原町まで行きます。仙台からもバスがでています。電車は常磐線が原発と津波の影響にて遮断されていますので、相馬から亘理の区間は送迎バスになります。車では本来は常磐道が一番便利ですが、現在は東北道から飯舘村を通って来るしかありません。
私自身は昨年の震災後の4月末に南相馬に支援活動にて入っており、不定期ですが継続しての活動を続けてきました。個人のできることは僅かです。1年半がたった現在においては、行政や国レベルの施策なくしては、大きく何も変わらないことばかりです。除染物の廃棄場所や処理場もしかり、小高区などは最近になって、ようやく区域への往来ができるようになったということもあり、瓦礫の撤去なども進んでおらず、既にボランティアの数も減っているなかでの遅れ遅れです。ボランティアにおいても除染を考慮しての活動には専門的な知識と対策が不可欠であり、気持ちだけでも動けないことも確かです。
 このような地震/津波/原発という他所とは空気感が違う状況に置いて、復興特区の訪問リハビリステーションが南相馬市の協力を得て実現したことは、特区であるということだけでなく超法規的な状況にさらされてきたという現実があります。最近でこそ南相馬市に人が入ることにおいて、気持ちの上でのバリアーが少なくなりつつありますが、事故以来の一年間は街の動脈がすーっと抜けて行くような、虚脱感というか絶望感というか荒涼として空気が支配していました。私自身は昨年来ガイガーカウンターを持参して、いつも活動していましたが、確かに線量は都心部とも変わらない値を示していることが多く、確実に除染や半減期の関係で身体への影響は改善してきているように思います。まだまだ山間部においては高い地域もあり、その辺りは放射能という眼に見えない怖さがあります。
 たまに往訪するということと、住むということの違い、その差は天と地ほどの違いがあります。まずはその違いの大きさの認識を共有することこそが、被災地における復興特区の取り組みの是非につながってきます。
 
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平成24年11月1日開所
〒975-0036
福島県南相馬市原町区萱浜字巣掛場5
【TEL】0244-23-7760
【FAX】0244-26-6806
リハビリテーションを通して『その人の幸せ』を追求し東北の復興に寄与していきます。
そして今後のリハビリテーション職種の訪問リハビリステーションの開業につながる第一歩となるために!!!
平成24年12月14日(金)facebookのグループ『浜通り訪問リハビリステーション』を作成。


今回、私が浜通り訪問リハビリステーションに訪れた目的は、オープンから一ヶ月あまりたって、まだまだオープンの熱い気持ちとで活動できる時期からじょじょに気がつかないうちに心身のダメージが蓄積していくことになることを見越してのフォローになります。実は仕事とはいえ、被災地での活動や居住は予想以上に心身への影響が出るものなのです。そのことを一年半という活動において、多くの体験と事例において実証されてきていることなので、それは浜通訪問リハビリステーションにおいても同じことが言えるのです。単に使命感だけでは続かないのです。協会のそして業界の肝いりで立ち上がったという前提は、実際に現場で働いているスタッフからすると二の次です。経営者と役席とスタッフが目標や目指すべき方向性が、往々にしてズレるのは例外ではないのです。
 経営者や役席の視点は、あくまでその課程において議論をし話し合い、そしてその背景となるあらゆる状況を鑑みて決定されます。しかしながら、そんな事情は下から見たらどうでもいいことなのです。親の気持ち子知らずというように、時代を超えてもそれは同じです。逆に言えば子供の気持ち親知らずなのです。スタッフの視点はまずは個です。リーダーとなるべき人材は、この個と経営者的視点の違いと立場を知っていることが必要なのです。よって叩き上げの経営者から、二代目のサラブレッドになり経営が傾くことが多いのは、その精神と過程への経験と実感のなさによるものなのです。代々引き継いでいくべき老舗は、先代から子へとその精神が受け継がれていくシステムができているからなのです。ところが会社となると、一から叩き上げというわけには行きません。職人的な老舗であれば、自らが作り上げてお客様に満足いただけるかどうか、料理であれば味というはっきりとした評価になって現れます。会社の社長は決断や意見という威光が目立ってしまうことが多く、いわゆる権力者という立場になってしまうのです。自らが手を汗をかかなくても、決まって行く、動いて行く、社会的評価を受けてしまうその環境において、勘違いという罠にはまってしまうのです。
 ここで言いたいのは、大きな前提に立って動いている使命感をもっての上層部と、雇用なされた側のスタッフのスタート地点の違いです。やらせているではなく、やってもらっている、そしていつまでも庇護のもとに子供扱いするのではなく、自立して社会人として任せるのです。そのための、画一的な考え方ではなく、現場でなくてはわからないノウハウやアイデアを自由にいつでも発信できる吸い上げるシステムを構築し、思ったことがアイデアが具現化する形となって表れるものを作り上げることです。
 経営の指南書などを見ても、縦割りの部署を表した、チャートの関係図のような合理性の話はほとんど出てこなく、大半は心構えや発想の転換や視点についての言及ばかりです。つまりのところ、いくら合理的に紙面で素晴らしい図や理念を描いたところで、所詮は机上の空論です。その理念なりを公表しただけでは意味がありません。その作成の過程において使った労力と思いを、どのように伝えるかに終始するのです。
 現在の訪問リハビリステーションは財団が責任を持って運営するというスタンスをとっています。立ち上げて体制を作りバックアップするということは心強いばかりです。あとは、出来るだけ要望を吸い上げて口出ししないという姿勢が大切です。どのような職場においても離職者は普通にいるわけで、それは復興特区の特別な事業に置いても変わりません。特別な使命感があるから続けるというふうには、人間はできていないのです。自らのプラスになるからキャリアアップになるから、幸せにつながるからこそ活動のエネルギーとなるのです。さらに大きな野望と大義名分をスタッフに植えつけるのは、トップダウンのシステムでは無理なのです。

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南相馬にも、こんなにオシャレなお店があるんです。南相馬に来るといつも思うのは、お店に入って味が外れたことがないということです。何処にっても美味しいのには訳があるんでしょうか?しかしながら、このような東京においても、なかなか無さそうなぐらいに雰囲気と味とサービスが行き届いたお店があるだけで、どんなに地元の人は救われることでしょう。

【初期職員】
管理者・作業療法士 山越亮
作業療法士 長久保克朗
理学療法士 佐藤康公
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浜通訪問リハビリステーションのスタッフの皆様です。現地入りしてしっかりと話を聴くことができる、サポートシステムこそが長く活動していくためには必要です。そのための、福利厚生についても検討して行く必要があります。そして、全国に生の声をタイムリーに発信し、仲間とともに会員みなが応援していく新しい枠組みと自主コミュニティーの構築が大切です。生き生きとして活力ある職場は、どこであっても魅力的な職場として多くの若いセラピストを惹き付けます。そこには、普遍的なん法則性としてのあらゆるノウハウをつぎ込むことです。
 被災地であるということ、そしてそれは経験してことのあるものでしたわからない、あらゆる重圧とストレスがあるということ。外からの一般的な常識や判断だけでは通用しないということ。その地に寄り添って理解をすること。
 発信の場とそしてアピールの場をしっかりと設けること。このような構築において、発展と発信と自負ができることで、手元から離れてさらに大きく成長していくことになるのです。

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浜通訪問リハビリステーションから5分ぐらいのところにある、南相馬市立総合病院のスタッフと合流しての懇親会です。市立病院のスタッフから、スタッフの顔写真と紹介の一覧が贈呈されました。これは市立病院の皆さんの仲間であるということの気持ちだそうです。市立病院も震災直後は10数名から3名に激減し、葛藤と絶望のなかで押しつぶされながら踏ん張ってきました。その誰もが避ける現状において、多くの全国からの支援が今も届いています。現在のスタッフも、その現状において勇気と覚悟をもって入ってきた人が多く居ます。
街づくりという新たな視点にて近隣の志を同じくする理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の皆様と一緒に盛り上げていければと思います。今回は、午前中に訪問リハビリに帯同して2名の利用者さんを見学させていただきました。今後も月一ぐらいで遊びに顔出しに行きたいと思います。是非、興味ある方は、エールを送りたい方は訪問してあげてください。フタッフ一同大歓迎です。
 あとは現在スタッフとしてPT,OTはいらっしゃるのですが、STがおりません。周りの訪看からも摂食嚥下のオーダーが来るそうですす。是非、STさんも含めて、多くのスタッフの皆さんの協力をよろしくお願いいたします。

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