運動連鎖道場in海老名

軸と部分との関係

 運動連鎖道場12期金曜日コースの第二回目が7月27日に開催されました。
今回のテーマは前回のセンタリングアプローチのシステムのさらに軸と部分についての解説を行いました。
膝でも腰部でもいいのですが、部分的な問題がある場合は局所の機能解剖などに基づいたアプローチのみならず歩行やバランスといった観点からのアプローチを行います。
 体幹のエクササイズや正常歩行への動作分析に基づいたアプローチです。より体幹の安定性が得られれば歩行も楽になる膝も楽になるという寸法です。しかしながら、たとえば下肢荷重関節において膝に問題があった場合、体幹のstabilityといった観点からでは不十分なことが多々あります。
 もっと言えば膝関節のズレとしてでてくるlateral thrustに対しては、周りの筋肉の働きを促したりストレッチしたりというアプローチだけでは改善がみられないことがあります。ある程度はよくなるのですが、そこからがプラトーになってしまうのです。
 いわゆる脛骨と大腿骨そのもののズレが補正されなければ、改善しないという絶対的な必須事項があるからです。これは、部分的な膝周りの筋肉を調整するだけでは改善しないという特徴があります。
 なぜなら人にはセンタリングという機能を働かせることで、初めて外側へ偏移した局所を補正する作用が働くからです。
 ストレッチポールやリハビリボールそして四つ這いバランスエクササイズなどが、時として膝の症状を改善させることがあるのがよい例です。
 つまり、局所と体幹との関係や動作や歩行との関係は結果として見えている観察的な動作分析であり、分析結果を実際のパフォーマンスに生かせないのと同じです。ウサインボルトの世界一の走りの解明をするべく、ミラクルボディーにて放送していましたが、結局はその分析結果は何も応用できそうなものはありませんでした。ただ骨盤と肩周りが左右に大きくぶれていて、説明がつかないということと、歩幅が左脚での蹴り時に20センチ長くなるということの理由が左骨盤の前傾が強いので大きな下腿三頭筋の筋力を発揮できるというものです。では左右ともに骨盤を前傾させればより速く走れるかというとそんなはずもありません。あとは下腿三頭筋の筋と腱の長さや、筋組成、遺伝DNAといった観点からの分析になります。つまり機能的な解明は何ら行われていないということです。
 ではアメリカ系の黒人はジャマイカの選手より劣っているようには思えません。
 もう少しいえば体幹の安定といった観察的な安定性の得られる方法がはっきりしないのです。体幹のエクササイズをしていけば安定するのかいわれれば、ドローインなどのリハビリ型のstabilityエクササイズを施してもさほど効果は上がりません。スポーツ選手がやっている体幹トレーニングというのはリハビリのエクササイズとは違い、トレーニングですのでリハビリ関係者からみるとただのアウターのエクササイズに見えてしまうものばかりです。しかしそのアウターのエクササイズに見えるトレーニングに弊害があるかと言われれば、高いパフォーマンスを発揮しているのです。サッカーのときに上半身を脱いだ時の身体や、ボルトの盛り上がった発達した筋肉は息を飲むほどで。
 これをもってアウターが発達していないかといわれると、答えはノーです。逆にインナーのエクササイズを続ければアウターの筋発達がまったくないかといわれるとこれもノーです。インナーをやっていてアウターが自然についてくるものであればいいといえるかもしれませんが、身体をみただけではとてもわかりません。この体はインナーが発達してるといった指標がないからです。またインナーといっても腹横筋を超音波にて撮影すれば、すべて事足りるかと言われればそれもノーです。握力のように全身の筋力の指標としてインナーの腹横筋を使えるわけではないからです。またインナーを使えればパフォーマンスが上がるといった現状もわかっていません。なぜならスポーツ選手がやっているのは、PILATESでも筋力トレーニングに近いコンセプトのものがたくさんあるからです。ひたすらハードトレーニングを繰り返す団体もあります。
 数かる雑誌やトレーニング本の体幹トレーニングはいわゆる単一の筋肉に焦点を合わせたものではないということであって、実際にはバランストレになっているのです。それも四肢と体幹の保持という組み合わせにより軸を作ることになるのです。よって体幹トレーニングとはリハビリの筋肉にのみターゲットしぼったstabilityとスポーツでいう四四つ這いなどの一側上下肢のバランスと体幹の安定性が強いられる肢位でのエクササイズなのです。よってそこにはバランスがとれるかどうかという視点があります。きっと脳内では働いている部位が違うと思います。バランスエクササイズにおける筋活動ではなく、その時の正中に保持させるためのメカニズムです。これは理学療法における腹横筋のためのドローインだけでは得られない効果です。超音波にて筋の収縮が確認できるという観点のみでは、四つ這いバランスにおける軸の形成効果と四肢のアライメント補正効果への言及ができないということなのです。
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