内側広筋ウォーキング

内側広筋の再考

 今さら大腿四頭筋かと思われそうですが、改めて大腿四頭筋そして内側広筋の重要性を再認識しています。私自身年末に口腔内を手術して約10日間自宅加療を余儀なくされました。痛みと腫れにて動けない食べれないという状態ですね。急激な廃用がそこで進んだことは予想に固く、特に脚の筋力の低下は自覚的にも明らかでした。立つ歩くそして持久力などが落ちていました。そして大腿四頭筋の低下とともに膝への負担がかかります。簡単に膝の半月板などを痛めてしまう身体感覚があります。半月板損傷というと筋力低下とダイレクトにはつながらないような感じです。むしり半月板損傷後にリハビリとして膝の筋力強化があるわけで、予防というか膝をより強くして負担がかからないようにするというニュアンスです。
しかしながら、今回私が経験した感覚としては明らかに荷重時において膝がずれるような安定しない感じです。先日も簡単に左ひざの内側に違和感を覚えました。別段スポーツのような捻りやコンタクトをしたわけではありません。そして筋力低下といっても基本的には標準以上はもともあったタイプなので、運動不足の方に比べればまだまだ筋力的にはあるほうだと思います。しかしながら、自分の中での筋力とそして活動量および活動負荷というものがあります。つまりその人が有している筋力に応じた活動や負荷を自然に選択しているはずです。ということは頭では以前の動きをしようとしますが、その活動レベルに身体が追いついてこないということが考えられます。よって筋力が無ければないなりに生活はできていますが、それは明らかに飛んだり跳ねたりというレベルではなく、その筋力などに応じた動けているという表現になります。
それをもって、患者は皆歩けているから筋力うんねんではないという論調が席巻しているのですが、それは患者側の立場に立てば全く当たっていません。筋力的な保障がなければ安心感が全く得られないのです。一瞬の屈伸や動きではなく、生活とは持続力です。ありとあらゆる場面に可変する環境のなかで適応し、そして一日を通じて多ければ1万歩も歩きます。そこに筋力的な保障がなければ無理なのです。
 では膝の悪い方などが歩けば筋力がつきますか?とリハビリとしての運動療法の一環として歩くことを選択肢とした質問をよく受けます。つまり歩けばあらゆるリハビリになるだろうと。勿論歩くことの有用性は呼吸循環そして運動不足の解消という点において効能は高いです。人は歩くために運動連鎖があるということを考えても究極のbodyworkは走ることと言えます。進化の到達点が100mのスピードやマラソンの持久力であったりするわけで、この単純な走るという行為が全く衰えるどころかますます社会の文化として根付いてる様をみるにつけ、人が本能的に進化の過程において二足直立方向というものに対しての譲れないスタンスがあるのだと感じます。 
 膝は単純に歩けば筋力が付くというものではないことは、リハビリの立場からすると明らかです。つまり立つ歩くと言う重力に抗して適応できてないことでOAになり変形してくるわけです。
ということは膝の悪い適応できてない関節にて荷重をすることはむしろ傷害を悪化させる可能性があります。膝の運動療法を併用して歩くといいか?これも判断が難しいです。膝の筋力をつくことを待っていればいつになるかわからないからです。アドバイスとして痛みの無い範囲で動いて、歩いてというほかないです。しかし、しれでは患者側に立てばどうしていいか不安です。
 内側広筋は其の人の荷重部位によって促通ができます。つまり4stance理論ではないですが、やはりその人の荷重パターンがあり、それは左右違います。内側広筋の低下は膝の内反を招きいわゆるOAに近づいていきます。自覚しないレベルで私も脚が外に開く力が働いていたのだと思います。内側広筋が促通された後はこれほど膝が内側に付いていいのだろうか?というほど身体感覚としては変化があります。しかしものの数十分にて慣れて感覚的には違和感が無くなります。
 まずは荷重下にて以下に内側広筋を促通できるかを試行錯誤し、そして足趾・膝の回旋を伴った伸展方向などの模索をすることで全ての四肢体幹のエクササイズにおいて内側広筋が自然に上がってくる肢位と抵抗方向を見つけていきます。結果的に軸ができるということが身体性としては大切で、何のアプローチにおいては軸性が崩れるエクササイズは効果に疑問が残ります。つまり軸を崩してしまうエクササイズは、効果が無いです。後で自助能力として集束できる治癒能力が備わっている人はいいですが、多くはそうではありません。自然治癒能力はフィジカルな側面からみると身体イメージつまり運動学習効果とリンクします。直ぐに変化を取り込み前身の連鎖として波及させることができる能力になります。しかし一般的には臥位、座位、立位、歩行においては、各々のパッケージが違うので改めて取り込んでいくことが求められます。内側広筋も臥位にて促通したとしても他の肢位にも波及させていく行為が不可欠です。そういった取り組みにおいて、ある程度の汎用性ができてくると肢位に限らず、あらゆる生活場面にて内側広筋の促通ができるようになってきます。そして歩くことそのもので膝の安定性が得られていくということです。
 
 内側広筋は身体のあらゆるインナーとも関わってきます。それはセンタリングに欠かせない筋肉だからです。それも膝をしっかりと安定させる、そしてFTAからわかるように大腿骨と下腿が外反していることが常とするアライメントであることからも、その角度を保持するためにも内側広筋が必要となってきます。それが膝の伸展につながり直立につながるのです。膝の最終伸展にて利くこの内側広筋の機能が高まると、高齢者であれば背筋が伸びることを経験します。今後は膝の安定性のみならず、姿勢の直立そして正中化に欠かせない要素である重要部位としての再考をすることでしょう。センタリングを筋肉という観点から見たときには内側広筋の緊張を指標としてアプローチすることをお勧めします。
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1月14-15長崎での運動連鎖アプローチ研修会にて。骨をつかむ。骨の軸を通して荷重部位を決めます。その人によって荷重部位に相違があります。その時に自然と内側広筋が促通されます。 

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