費用対効果

『費用対効果』

費用対効果と聞くと、違和感を覚える人も多いでしょう。リハビリは費用対効果で計ると、若手の理学療法士で占めた方がコスト上は効率的であるということになるからです。リハビリの質的な部分においては、単純に経済的な側面だけで計れないからです。しかしながら、赤字になってしまったり費用対効果が悪いと、いくら理念が立派でも通用しないのは明らかです。これほどまでに売上とコストのプレッシャーに苛まれている時代はありません。過去には自らの信じる理念を語っているだけで十分に理学療法は成り立っていたからです。
 木曜日から熊本にてケア学会に参加し発表して昨晩返ってきたのですが、飛行機の中はいつも退屈です。新聞を買って読んだり、numberを購読したりしています。今月号のNumberで『マネーボール』の実話の本人であり、松井秀喜が所属するアスレチックスのGMでもあるBilly Beane氏の記事です。氏はベースボールの中に統計学を導入し費用対効果を徹底的に洗って、費用にみあった選手獲得を実践し少ない予算にて地区優勝の常連にまで高めた人物として脚光を浴びています。このほどマネーボールという映画が間もなく封切されるとのことです。
 さて記事の中でとても印象的だったのは「日本でも開幕前に全員が健康であれば優勝を狙えると話す監督はいないか?・・・」というくだりから始まるところです。メジャーの世界でもメディカルの分野でまだまだ改善の余地が残っており、選手が怪我で出場できない状況を改善することでチームにとって大きなメリットとなる。それは当り前のことであり、理学療法においても予防が今や最も興味あるトピックスとなっていることは間違いありません。ことあるごとに予防に興味がある。携わりたいという声を聞きます。結局、怪我や障害が起きてしまったら、長い時間をかけたリハビリが不可欠となり、場合によっては後遺症を残すことも少なくないからです。それではリハビリも歯磨きと同等の価値観をもって予防できないか?と考えるのは自然です。
例えとは、ベースボールだと年間10試合になんらかの故障にて出れないとしたら、それを5試合に減らすことができればチームにとってもプラスとなります。その費用対効果は年棒換算すると相当のものです。特に何億ものお金を稼ぐ選手であれば、その効果ははかりしれないということです。「身体のあらゆるスポーツで身体をいかに効果的に回復させられるかという研究が進んでいる」と指摘するビーン氏の目配りは、スポーツの垣根を越えてイングランドのリバプールからも学んでいるという。アスリートとして身体は資本であり共通です。
 我々はお金に換算した考え方はしませんが予防に勝るものはないと思っています。しかしその効果を実際の費用対効果という点で考え直してみるとそこには、プロフェッショナルとしての気持ちが芽生えてきます。リハビリマインドとしての情から、仕事としてのシビアさになるのです。落合監督が非常にも勝負に徹するその姿は、実績と言う点では申し分ありません。しかしながら人気は落ちているようです。何でももろ刃の刃で振り切った針はいずれ戻ってきます。マネーボールとして一世を風靡した統計学をベースとして考え方もいずれほころびがでます。
しかしながら、人生そのものを費用対効果として効率性ち目標の明確化と客観視できる状況をつくること。そこが一番の利点であると思われます。
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