難症例

難症例

 歯科の分野を勉強していると本当に難症例と言われる事例に多々あいます。リハビリにおいては麻痺が治らないということにおいいては全ては難症例ともいえますが、そこはリハビリテーションの理念にあてはめて、今ある機能を最大限に生かそう、そして活動につなげて社会的資源を活かそうという視点にてフォーマットが出来上がっています。しかし、いわゆる不定愁訴と呼ばれる事例においては、当然普通に一見生活できていて、医療のなかでも決定打がないというのが事実です。こういった症例においては往往にして心療内科への道を辿り、心理的な問題として片付けられている事例が多々あるのです。もちろん心療内科の薬によるコントロールは目覚ましいものがあり、日常生活を送るにあたって不可欠な分野を担っています。しかし、その中でも実際には機能障害が内在しており、その根本的な機能障害があるからこそ訴えているわけで、その訴えを診断としてできなければ、それは考えすぎだとちうことになっているのです。診断できないもの、原因がわからないものは医師にとってもどうしようもありません。そこに精神的な問題としたほうが医師そのものが救われるということはあります。
 最近は口腔顔面領域の問題が主である事例をよくむることが多くなっています。触れるだけで嫌だといった事例に対して、どこから治療として介入していくか?これはとても難しい問題です。

 この場合は基本呼吸と運動連鎖を視点におきます。まず連鎖の無いところは触りません。連鎖のあるところあるところから連鎖を強調していって、その連鎖を患部に徐々に波及させていくのです。連鎖があるところと促通すると、それだけで自然の摂理に従った動きと営みをするわけですので、正常な機能として脳全体に波及させることができるのです。違和感のあるところを触られても嫌な感じが再現されるばかりです。そして連鎖を促通して楽であることを認識してもらうのです。この感じてもらう認識してもらう作業を繰り返すことで脳は良くなる機序を強化させていきます。何故、こことここを触っているのか?それも説明しながら進めていきます。説明と同意として納得という作業を必ずとります。もちろん寝ている間に良くなっていたというのが名人芸としてやりたいところですが、リハビリテーションという理念に則ってアプローチする場合は能動的な作業が不可欠です。ある一定以上の自浄能力のある人のアプローチであれば他動的でもいいのですが、それ以下のマイナスからの回復に至るには認識を+させなければいけません。微細な刺激に対して認識と反応を運がすためにはあらゆる覚醒要素を動員させることが必要なのです。

スポンサーサイト

コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0