nerve stretching

神経系の滑走とストレッチ

LCSや末梢神経障害の患者さんをみるときに、神経の滑走を促がすことが効果的です。神経へのアプローチはメカニカルストレスを軽減させるために関節の可動性を改善させるためのmobilization、そして神経の滑走を促がすためのストレッチ、神経の栄養状態を改善させる頭蓋仙骨療法のような脳脊髄液の流れへのアプローチがあります。
 004_20110706073649.jpg
6月26日の運動連鎖道場in流山にて

写真のゆうなSLUMP testが神経系のbobilizationでは汎用されています。私の経験では、神経系へのアプローチはファーストチョイスとしては滑走を促がしていって、ストレッチは次の段階においておきます。滑走とは神経の長さは変わらないように隣接する関節の角度を変えながら滑走を促します。伸ばさないでしごくようなイメージでしょうか。もし神経根などが椎間孔にて圧迫されていたとしたら、ストレッチは神経にさらにダメージを与えることになるからです。そうでなくても神経は生体のアンバランスにより多少なりとも伸長および短縮しています。筋肉と同じで小さな力でも長きにわたりストレスがかかり続けると、神経の滑走が悪くなります。伸張性がなくなってくる感覚があります。また乾いた感じを感じることもあります。神経の全長にわたってではなくある区画の動きや影響状態が悪いということもあります。
 また脊髄レベルで滑走が悪いと感じることもあります。その場合はダイレクトに脊髄レベルにターゲットを絞りアプローチします。神経系をみていて感じるのは、効果が非常に高いということです。病態としては神経の圧迫を取りのぞくという関節へのアプローチがまず考えられますが、間違いなく神経そのものに断片的に変化がみられることで機能障害に陥っていることが多々あります。痺れなどには特に有効で、間違いなく何らかの改善をみます。

005_20110706075009.jpg
これは上肢に対して神経の滑走を促がしています。例えば橈骨神経の走行にそって行う場合は肘の伸展に伴い手首は掌屈させ、屈曲に伴い背屈させます。そうすることによって神経の長さを変えずに滑走させることができます。またあらかじめある区画の神経のみに刺激を入れたいときは、肩の角度などを調整してそのエリアの滑走なりを促がしていきます。
 確かに神経に伝達が悪ければ筋肉の働きも悪くなってしまいます。神経は髄鞘に覆われており、ランビエの交輪にて跳躍伝導にてインパルスが流れます。神経は牽引に弱く、直径が細くなるととたんに伝導速度は遅くなります。また雑巾のようにギュッと絞られると、神経の影響である硬膜内の脳脊髄液が少なくなってしまい、神経そのものの働きが悪くなってしまいます。そういった意味においては、まずは滑走なりを促がして、それでも機械的な刺激が負担になるようでしたら、脳脊髄液の還流を促します。栄養状態をよくしてウエットな状態に神経を戻しそして滑走を促します。合わせてジョイントのmobilityを促しながらメカニカルストレスを軽減させていきます。結論を言えば筋骨格系へのアプローチの前に、神経が健全な状態でなければ脳からの指令もしくは末梢からの情報が伝わらないわけで、頭蓋仙骨療法のような方法を第一義的に考えるSOTなどの概念は頭に入れておくと有効だといえます。


スポンサーサイト

コメント:0

コメントの投稿

トラックバック:0