前鋸筋と腸骨筋

前鋸筋と腸骨筋

ちょっと久々に臨床的なツールを話します。
最近はまっているというかトピックスは前鋸筋と腸骨筋です。前鋸筋を促通すると腸骨筋があわせて促通されることがわかりました。漠然と肩甲骨の外転や内転をするということではなく、しっかりと腸骨筋の筋活動や緊張が変化するのをモニタリングしなければいけません。本当は変わっているのだけれど気がつかないというのでは、効いていないのと同義です。しかし良くなるのであれば別に意識になくてもよくなったことがわかるのでは?実際ダイレクトに痛みがあるのなどの箇所であれば痛みが基準になるが、身体の変化としてみる場合は動きなりを確認しなければわからないのです。

 さて前鋸筋には上部中部下部の繊維に分けて考えるといいです。前鋸筋は両手を広げたような、丁度いちじくの葉っぱのような形状をしています。この前鋸筋は肋骨にはりつくように付着していますが、全ての繊維が均等に働いているわけではありません。モニタリングするとわかりますが、働いていない部位があるのです。例えば上部背繊維や中部繊維だけが働いていないというケースです。そうすると腸骨筋も働きが低下していしまいます。このような場合は、働いていない前鋸筋繊維を促通しながら腸骨筋を触れていると明らかに筋腹が盛り上がってくるのがわかります。ではどういった時に使うのか?腸骨筋は腸骨を前傾位にさせるベクトルをもっているため、より骨盤を前傾にさせる作用と言えます。
日本人は骨盤の後傾になりやすいことが実しやかにいわれていますが、実際腸骨の後傾位つまりPT腸骨が多い。仙骨に対して腸骨が後傾ということです。これは仙骨がnutationしているわけではなく腸骨の後傾です。この場合は調整すべきは腸骨の前傾、筋肉は腸骨筋になります。
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腸骨の筋腹の触診。

 この骨盤が開いていると、いわゆるO脚への布石となります。骨盤が開いているとはまさに腸骨筋の機能不全とつながります。また腸骨と肩甲骨は密接に連動しており、開閉においても相関しています。つまり肩甲骨が外転というよりサイドに滑る様に開く動きと骨盤のout flareは同期するのです。
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腸骨筋を触知しながら、前鋸筋を促通する。前鋸筋も上中下繊維がありそれぞれに、働きやすさというものがあります。

 このようにお互いの筋肉を触知しながら促通すると骨盤の閉じそしてウエストがスッと閉まってきます。つまりドローインというおなかを凹ませるエクササイズにおいて、矢状面の動きつまり屈伸のモーメントが伴うと背骨のアライメントが屈曲方向に引っ張られます。すると腹筋と背筋のバランスとしては屈筋が優位になってしまいます。本体、腹横筋の作用は屈伸ではなくてコルセットにように全体的に閉める役割です。横断面にて閉める役割です。腹部の前面を意識して凹ませると背筋に抵抗が生じてその結果前面の腹筋にも力が入る。促通されるということになります。しかし、この促通は同時にアウターの筋肉や四肢まで波及していきます。身体全体に力が入っていくために、自由度が失われてしまうのです。つまり個別の筋肉を促通するための合目的な姿勢と、動けるための身体技法にて腹横筋が入れるということとは別のことなのです。腹横筋は結果的に入る環境を整えてあげれることで一番最適な筋活動量にて、尚且つ動きを制限しない。腹横筋を結果的に自然に入る、つまり姿勢を邪魔しない最も最低限の力を引き出すためには、腹横筋を意識してはダメなのです。前鋸筋と腸骨筋にて中に絞る作用をつくることで自然にキュッとウエストがしまる感覚がつかめます。
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運動連鎖道場第10期生の実習風景。前鋸筋の各線維をターゲットに促通していきます。前鋸筋はいくつもの線維に分かれています。まとめてprotoractionだけでは分断されてしまいます。ターゲットを絞って線維を促通することが大切です。
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