リハビリちゃんぷる2009報告 会場の中庭です。滝が流れていました。3/8日曜日、沖縄のとよみの杜ふれあいホールにてリハビリちゃんぷる2009という、沖縄にある勉強会の合同臨床発表会が開催されました。沖縄には沖ポ、いちご会、沖縄活分、流リハOBなどの勉強会があります。県内にどういった勉強会があるかを把握するだけでも他県ではほぼ不可能であろうと思われますが、沖縄では勉強会として機能している団体がいくつもあり、またしっかりと認知されています。最初は同級生などの任意の集まりから何でも始まるもので、沖縄ではいつのまにか賛同者が集まり、団結をしていきます。まさに自然発生的に誰に強制されるわけでもなく、東京や神奈川でも任意の勉強会にいくつか参加してきましたが、運営や参加が業務的な延長にあり、しばらくすると義務的になり負担に感じて来ます。
多くの沖縄の各病院からの参加者が集まりました。 自発的に楽しく趣味の延長線上かのような活動には、ストレスがありません。また同じ釜の飯を食った同志であれば尚更です。今回のリハビリちゃんぷるには100名あまりの参加者が集い若手のセラピストの思い思いの臨床体験報告、そして沖リハ2期生の先生方、沖縄活分からOTが思い思いの臨床報告がされました。一人50分という持ち時間で8演題さらに沖リハ2期生の比嘉裕先生、比嘉竜二先生、下田靖先生の3名と座長の与那嶺司先生によるシンポジウムが開催されました。私自身も本当に勉強になりました。新人の真摯に勉強しようとする姿勢にて意欲的に勉強した最新の内容は、経験年数があるからといって全てを知っているわけではありません。何か一つのテーマによる研修会もいいですが、臨床報告会のような刺激は改めて学ぶべき姿勢を思い出させてくれます。
下田靖先生、比嘉裕先生、比嘉竜二先生と座長の与那嶺司先生によるシンポジウム:みなさん昭和大学藤が丘での実習を経て今があるとのこと。やはり入谷先生や昭和の先生方の臨床は学生にとって人生を左右するようなインパクトがあったようです。私も実は二期目で昭和に実習に行きましたがそのあまりのレベルの高さにとてもついていけないと感じた記憶があります。
シンポジウムで話に聞き入る時代を背負う若い参加者 さて県外から参加する人は希であり、尚且つ沖縄にゆかりがない私が参加者としているのは、不思議といえば不思議です。私自身も沖縄での道場を経て、情報を得なければ勉強会の存在自体も知らなかったでしょう。兼ねてからチャンプル文化、飲みにケ~ション文化の沖縄には、無尽の可能性を感じていました。
熱く語るフラットぷらっと発起人の安里クン 日本のリハビリを変えるというか起爆剤となれるのは、おそらく沖縄リハビリでしょう。エビデンスや研究、偉い先生方によって時代が変わることはありません。すでに時代が証明しています。これまでも時代が変わる起爆剤は、一般大衆の思いです。その思いを代弁するかのように、ある指導者が牽引していくのです。一部の人達が暴走して時代が変わることもありますが、長くは続きません。理学療法協会には大半のセラピストが会員として入会していますが、今の国家と大衆の関係のように、精神的には相当距離があります。閉塞感は感じつつも、一つの思いとなってムーブメントになることはありません。当事者意識が低いとも言えますし、他人任せ、とうせ変わらないだろうという無力感が支配している現状では太鼓を叩いても誰も踊りません。沖縄に流れる血潮に導かれたのか、私が参加したきっかけはほとんど直感ですね。根拠はありません。大体必然性があまりないわけですから、当然後でどうして行こうなどと思ったのだろう!!という後悔の念も出るのですが、追い討ちをかけるように人数制限をしての参加受諾であり、キャンセルはお控え下さいとのメールが主催者から届きます。ますます行かざるを得ない状況に追い込まれて参加します。結果参加してとても得るものが多く新たな活動の指針が得られました。
懇親会でも症例発表は続きます。私は飛行機で帰らなければいけなかったので30分で席を立ちました。沖縄の可能性をさらに感じた有意義な二日間でした。