運動連鎖道場第二期生 第二回報告連休の初日5月3日の運動連鎖道場第二期生の二回目の研修会が開催されました。今回のテーマは頭蓋運動連鎖アプローチです。第一回目がパルペーションテクニックで運動連鎖をみるためのツールを学びましたが、初めての概念や感覚などもありかなり戸惑っていたところも見受けられました。頭蓋においては頭蓋仙骨療法などの方法を学ぶための目的ではなく、あくまでパルペーションテクニックを見つけるためには頭蓋はもってこいということなのです。頭蓋はとても繊細なタッチで取り組まないと、その内圧変動などの変化をとらえることはできません。そのそっと頭を擦るような使い方が運動連鎖を観るためにはとても大事なのです。今回は一回目のペルペーションをさらに強化するべく頭蓋を触ったことによる得られるスキルを生体にすぐに転化させていきました。①頭蓋の内圧変動のパルペーション ②頭蓋と仙骨のリズム性の確認 ③頭蓋の内圧を感じる手を全身の筋膜の流れに転用 ④頭蓋顔面骨の触察による評価 ⑤頭蓋の軸性を利用したリリース ⑥頭蓋運動連鎖アプローチによる頚部筋~頭蓋の連鎖性評価アプローチ ⑦頭蓋のリリーステクニックの肩関節の左右内圧評価への転用 ⑧肩関節の内圧の上肢末梢および頭蓋顔面との連鎖の評価 ⑨肩関節~頭蓋連鎖アプローチ ⑩顎関節リリーステクニック の手順で行いました。今回の新しい発見は肩関節の内圧の変化と顔面骨との関係性が発見できたことです。
上写真は肩関節の内圧と頬骨および上顎骨との連鎖性を評価しているところです。例えば右肩関節に牽引方向の力が働き、圧迫刺激により両肩関節が調整できる場合、その圧迫刺激の定着を妨げているのは上顎骨や頬骨が左側に比べ浮いているような関係性にあることが何人かで確認できました。命名としては
肩関節~頭蓋顔面運動連鎖ですね。逆に圧迫されていて牽引すると調整できる場合の肩関節と同側の上顎および頬骨は末梢に牽引されていることも確認できました。アプローチは顔面の骨が肩関節の障害因子になっていると同定できたら、その顔面骨に対して調整していきます。上顎も頬骨も顎関節に隣接し影響を及ぼし合っているので、顎関節の軸性を評価しアプローチしていくことで改善をみることができます。結果的に肩関節の内圧調整もできるのです。次回は第3回でFinalです。皆さん頑張りましょう。